メルセデス・ベンツがGLAクラスのハイパフォーマンスモデル「メルセデスAMG GLA 35 4MATIC」をマイナーチェンジ。パワートレインは48V電気システムとBSGを組み込んでマイルドハイブリッド化。エクステリアデザインの一部変更や機能装備の拡充も実施
メルセデス・ベンツ日本は2023年12月21日、コンパクトSUVのGLAクラスの高性能モデル「メルセデスAMG GLA 35 4MATIC」を商品改良し、同日より発売した。車両価格は881万円に設定する。
今回の改良は、パワートレインのマイルドハイブリッド化やエクステリアデザインの一部変更、機能装備の拡充などを図って、高性能コンパクトSUVとしての魅力度をいっそう高めたことが特徴である。
注目のパワートレインは、M260型1991cc直列4気筒DOHC直噴ツインスクロールターボガソリンエンジン(最高出力306ps/6100rpm、最大トルク400Nm/2500~4000rpm)に、電気モーター(最高出力10kW/2500~5100rom、最大トルク58Nm/50~1300rpm)と第2世代BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)、48V電気システムを新たにセット。回生ブレーキ等により発電した電気を総電力量約1kWhのリチウムイオン電池に蓄電し、振動の少ないエンジン始動、滑らかで力強い加速、素早いギアシフトなどの必要に応じて、最大トルク160Nmの動力補助を行い、燃費低減効果だけでなく、パワートレインの総合性能を引き上げる。合わせてウォーターポンプを電動化し、冷却能力を状況に即して最適に調整することで効率性を高めた。組み合わせるトランスミッションには専用セッティングの8速AMGスピードシフトDCTを配し、駆動機構には走行状況に応じて前後トルクを100:0~50:50で配分するとともに、後輪左右にも可変配分するトルクベクタリングも実現したAMG 4MATICを採用。WLTCモード燃費は11.2km/リットルを成し遂げている。
エクステリアに関しては、ボンネットに新世代のAMGエンブレムを配したほか、ホイールアーチを従来のブラックからボディ同色に刷新。LEDヘッドライトおよびLEDリアコンビネーションランプの内部デザインやフロントエプロンとリアディフューザーの形状なども変更する。また、足もとには新タイプの20インチAMGアルミホイールRTX(タイヤは255/40R20サイズ)を装着した。ボディカラーには、新色のスペクトラルブルーとローズゴールドを追加設定している。
インテリアについては、3本のツインスポークにより近未来的なスポーティさを演出した新世代のAMGパフォーマンスステアリング(ナッパレザー)を採用したことがトピック。ナビゲーションやインストルメントクラスター内の各種設定、さらに安全運転支援システムの設定をすべて手元で完結できる機能性を有し、またディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、リムに静電容量式センサーを備えたパッドを配備する。これにより、ステアリングホイールにかかるトルクがなくてもドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手が向上。さらに、センターコンソールに設けていたタッチパッドを廃止し、よりすっきりとしたコクピットに仕立てた。
装備面では、最新の対話型インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」の搭載が訴求点。自然対話式音声認識機能は多くのインフォテインメント機能(目的地入力、電話通話、音楽選択、メッセージ入力・読み上げ、気象情報)に加え、クライメートコントロールや各種ヒーター、照明など多様な便利機能にも対応する。また、メルセデス・ベンツの最新世代のナビゲーションシステムとMBUX AR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションを設定。従来は目的地を設定して行先案内をする場合、地図上に進むべき道路がハイライトされるが、新世代ではそれに加えて車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示される。新たにBurmesterサラウンドサウンドシステムをオプション設定し、より心地よいサウンドを楽しめるようにアレンジしたことも、改良モデルの特徴である。
シートについては、レザーARTICO/MICROCUT表皮のスポーツシートを標準で、レザー表皮のAMGパフォーマンスシートをオプションで設定。ラゲッジ容量は後席使用時で435リットル、後席格納時で最大1430リットルを確保している。