いすゞが普通自動車免許でも乗れるエルフミオにEVモデルを追加設定し、リース形式で販売。パワートレインには90kW/370Nmを発生するモーターおよびインバーターに、総電力量40kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。一充電走行距離はWLTCモードで115kmを実現
いすゞ自動車は2024年1月5日、小型トラックの量産バッテリーEV(BEV)「エルフEV」に、車両総重量3.5t未満の「エルフミオEV(ELFmio EV)」を新たに追加し、同日よりリース形式での販売を開始した。
エルフミオEVは普通自動車免許で運転できる電気自動車の小型トラックで、仕様は標準キャブ/標準ホイールベース/フラットローに、木製平ボディの荷台で構成。パワートレインには、最高出力90kW/最大トルク370Nmを発生するモーターおよびインバーターに、総電力量40kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載する。充電は普通充電のほか、CHAdeMO方式の急速充電に対応。一充電走行距離はWLTCモードで115kmを実現した。
また、いすゞのコネクテッド技術を応用した「PREISM(プレイズム)」を装備。事務所など遠隔地でもバッテリーの充電・劣化状況など車両コンディションを把握できるほか、万一の故障の際はいすゞサービス工場が遠隔車両情報を活用し、迅速に修理対応を行う。さらに、BEV特有の課題に対して、導入検討のサポート(BEVの運行シミュレーションなど)、導入課題の解決(充電器設置・最適な充電スケジュールの提案など)、導入効果の定量化(CO2削減量効果分析など)といった、車両にとどまらないトータルソリューションプログラム「EVision(イービジョン)」をユーザーへ提供することにより、ハードとソフトの両面からベストなBEV導入およびCN戦略の立案をサポートする。
リアボディの架装性に関しては、いすゞの商品開発の基盤である「I-MACS(Isuzu Modular Architecture and Component Standard。技術の進化や車型展開のさらなる広がりを見据えて、多様なニーズに合わせ、様々なコンポーネントや部品、デバイスなどの組み合わせを可能とする開発手法)」を用いることで、車両の操作系やレイアウトをディーゼル車と可能な限り共通化。これにより、これまでディーゼル車で使用していた多様な架装にも対応でき、ユーザーの利便性を損なうことなくBEVのパワートレインを導入する。一方、キャビンの乗り心地や空間にも気を配り、ステアリングの小径化やシートの素材向上およびスライドピッチの最適化など、ドライバーにとって快適なキャブ空間を創出。さらに、先進の安全装備および運転支援機能として全車速車間クルーズやドライバーステータスモニター、プリクラッシュブレーキ(直進時・右左折時)、自動作動機能付き電動パーキングブレーキ、ドライバー異常時対応システム、可変配光型LEDヘッドランプ、交差点警報などを採用している。