日産自動車が電気自動車の軽商用バン「クリッパーEV」を発表。パワートレインには最高出力31kW、最大トルク195Nmを発生するYA1型モーターと、総電力量20.0kWhのリチウムイオン電池を搭載。一充電あたりの航続距離は180kmを実現
日産自動車は2024年1月30日、軽商用電気自動車の「クリッパーEV」をラインアップし、本年2月12日に発売すると発表した。
車種展開は以下の通り。
2シーター:291万2800円
4シーター:292万500円
ルートバン:286万5500円
三菱自動車からOEM供給を受けて販売するクリッパーEVは、三菱ミニキャブEVをベースとする日産ブランドの軽商用バンEVである。パワートレインには、最高出力31kW、最大トルク195Nmを発生する新世代のYA1型モーターと、総電力量20.0kWhのリチウムイオン電池を搭載して後輪を駆動。また、モーターとインバーターを一体化構造とするなどモーター効率を向上させ、WLTCモードでの航続距離は180㎞を実現する。さらに、回生ブレーキを積極的に活用するBポジションも設定した。一方で充電に関しては、AC200V(15A)での普通充電では約7.5時間で満充電となり、業務終了後に充電すれば翌日の業務開始時には満充電状態で使用可能。急速充電の場合は、約42分で0→80%までの充電を可能としている。
ボディタイプに関しては、ハイルーフの2シーターと4シーターのほか、スライドドアガラスおよびリアクォーターガラスの両側ともにパネル仕様としたルートバン(2シーター)を用意。フロントパネル中央には“NISSAN”エンブレムを配備する。ボディカラーは全モデルにホワイトソリッドを採用し、4シーターのみスターリングシルバーを選択可能とした。
インテリアについては、デジタル表示のスピードメーターを採用し、インジケーターのサイズを大きくすることで視認性をアップ。センターコンソール部のスイッチ類は、ひと目でわかりやすいレイアウトにすることで操作性を高める。また、Type AおよびType Cの充電用USBポートも設定。ステアリング中央部には“NISSAN”エンブレムを装着する。さらに、キーレスエントリーシステムに付いているプレ空調スターター機能を使用することで、急速充電中もしくは普通充電中に、乗車前に車外から車内の空調機能をオンにすることができる機能を組み込んだ。
荷室は最大積載容量350㎏を確保。また、ホイールハウスの出っ張りや後席を倒した際の段差をなくすことで、荷物の出し入れのしやすさなど、軽商用バンのニーズを満たす空間に仕立てる。寸法としては、2シーターで荷室長1830×幅1370×高1230mmを実現した。
先進安全運転支援システムについては、インテリジェントエマージェンシーブレーキを始め、車線逸脱警報(LDW)、ハイビームアシスト、踏み間違い防止アシスト(前進のみ)など多彩な安全装備を搭載し、いざという時の危険回避や傷害軽減をサポート。全モデルがサポカーSワイド対象車となっている。