アリアNISMOが登場した。アリアは日産のBEVシリーズのフラッグシップ、そのe-4ORCE(電動駆動4輪制御システム)搭載車をベースにモータースポーツ直系の専用チューニングが施されている。
モーターはベースモデルに対して最高出力の10%向上と専用制御(レスポンスを最大化)により、B9は320kW/600Nm、B6は270kW/560Nmのパフォーマンスを実現。ちなみにオプション設定される「EVサウンド」は、フォーミュラEマシンを彷彿させる。
ポイントは駆動制御。e-4ORCEはノーマルモデルよりも後輪トルクを多めにかけるGT-Rの「アテーサE-TS」同様の制御をプラス。フットワークはサスペンションやミシュラン・パイロットスポーツEVの組み合わせにより、大柄なボディ&2t越えの重量を感じさせない軽快なフットワークを実現しているという。ちなみにセットアップは日産黄金期と言われた901活動と同じ手法が用いられた。
エクステリアは他のNISMOモデルと同じくレッドのアクセントに加えて専用エアロをプラス。このエアロは空気抵抗を下げつつダウンフォースを向上させている機能アイテム。レースカーの知見がシッカリと盛り込まれる。インテリアも専用シートや専用ステアリング、レッドアクセントが施された専用コーディネイトを採用。プレミアム性とのバランスも良好である。
スポーツEVは「怒涛の加速」が注目されがちだが、アリアNISMOは走る/曲がる/止まるのすべての純度が高められている。「より意のまま」に「より楽しく」走れるBEVである。新たなスポーツBEV像の提案といっていい。