プレミアムコンパクトSUVのミニ・カントリーマンに電気自動車のカントリーマンEとカントリーマンSE ALL4を追加。一充電航続距離は欧州モードでカントリーマンEが462km、カントリーマンSE ALL4が433kmを実現
BMWジャパンは2024年3月1日、プレミアムコンパクトSUVのミニ・カントリーマンに電気自動車のカントリーマンEとカントリーマンSE ALL4を追加設定して、同日より発売した。ユーザーへの納車は2024年第2四半期以降を予定している。
車両価格は以下の通り。
ミニ・カントリーマンE:593万円
ミニ・カントリーマンSE ALL4:662万円
従来のミニ・クロスオーバーを全面改良し、車名を本国仕様と同じネーミングの「ミニ・カントリーマン」に変更して、昨年12月に日本デビューを果たした第3世代(U25)のミニ・カントリーマンは、これまでパワートレインに1498cc直列3気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(156ps/230Nm)+7速DCTを搭載するミニ・カントリーマンC、1995cc直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボエンジン(150ps/360Nm)+7速DCTを搭載するカントリーマンD、1998cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(204ps/300Nm)+7速DCT+オールタイム4輪駆動機構を搭載するカントリーマンS ALL4、1998cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(316ps/400Nm)+7速DCT+オールタイム4輪駆動機構を搭載するミニ・ジョンクーパーワークス カントリーマンを設定していた。そして今回、ミニ・カントリーマン初となる電気自動車のカントリーマンEとカントリーマンSE ALL4がラインアップに加わることとなった。
注目のパワートレインは、カントリーマンEがフロントモーター(最高出力150kW/最大トルク250Nm)+リチウムイオンバッテリー(総電力量66.45kWh)を搭載して前輪を駆動し、対してカントリーマンSE ALL4は前後モーター(システム総出力225kW/システム総トルク494Nm)+リチウムイオンバッテリー(総電力量66.45kWh)を搭載して4輪を駆動する。一充電走行距離はカントリーマンEが欧州モードで462km、カントリーマンSE ALL4が同モードで433kmを実現した。充電に関してはAC普通充電とDC急速充電に対応。AC普通充電では11kW、DC急速充電では130kWまで許容し、急速充電では10%の状態から80%までの充電を30分ほどでこなす。周囲への認知を高める走行音発生装置も装備した。
エクステリアに関しては、ソフトなボリューム感と正確に削り取られたエッジを組み合わせる、大胆かつ屈強なSUVフォルムを基調に、重要なものだけを残したクリーンなサーフェスを採用し、ボンネットスクープやサイドスカットル、ロッドアンテナなどを省略した代わりにフラッシュドアハンドルやフィンアンテナなどを装備する。また、複雑な輪郭を描いた八角形のグリルとアダプティブLEDヘッドライト/LEDデイライトリング、ハイグロスブラック仕上げのルーフレール、車両後部のルーフラインを支える特徴的なデザインのCピラーなどを装備して、スタイリッシュかつ印象的なルックスを創出した。ボディサイズは全長4445×全幅1845×全高1640mm/ホイールベース2690mmに設定している。
インテリアについては、広々としたキャビン空間を創出したうえで、完全にデジタル化された先進のコクピットを形成。ステアリングホイールの背後のメーターパネルは廃止し、すべてのコンテンツを円型OLED(有機EL)センターディスプレイとヘッドアップディスプレイに映し出す。余分なものを削ぎ落とし、巧みにデザインした高品質なコンポーネントによって、開けた前方視界を具現化した。また、広々としたカーブを描くダッシュボードには、布地を連想させる新しい素材を採用する。一方、パーキングブレーキスイッチ、ギアセレクターレバー、エンジンスタート/ストップボタン等はすべてセンターディスプレイ下のトグルスイッチエリアに集約させ、前席まわりの空間が広がり、同時にモダンかつスタイリッシュな雰囲気を演出した。さらに、大型の円型OLEDセンターディスプレイには直径240mmの高品質ガラスを使用するとともに、最適化された高感度タッチ機能を配備。操作はスマートフォンを操作するような直感的な操作が可能で、メインメニューでは各機能がウィジェットとして横並びに配置され、スワイプやタッチで操作する。メーターパネルとしての機能はもちろん、AR機能付きナビゲーションシステム、メディア、電話、エアコンディショナー、各種設定など、すべての操作を一括して設定できるようアレンジした。ユーザーの好みに合わせて選べるClassic、Favoured、JCW(John Cooper Works、カントリーマンSE ALL4)という3種類のトリムラインを用意したことも、電気自動車のミニ・カントリーマンの訴求点である。
キャビン空間自体は内燃機関モデルと同様、ボディの拡大に伴ってスペースが広がり、またラゲッジルームは駆動用バッテリーを床下に配した効果で、広くて実用的なスペースを確保する。一方、シートは座り心地を向上させるとともに、前席にはヒーター機構内蔵のヘッドレスト一体型シートを、後席には分割可倒式シートを配備。表皮はべスキン/クロス コンビネーション ブラック/ブルーを標準で採用し、オプションでFavouredトリムのベスキン(ダークペトロール)やJCWトリムのべスキン/コード コンビネーション(John Cooper Worksブラック)、べスキン ビンテージブラウン、べスキン ベージュなどを選択可能とした。
先進安全運転支援システムについては、高性能カメラおよびレーダーと高性能プロセッサーによる高い解析能力で精度と正確性が向上したドライビングアシストプロフェッショナルを標準で装備。さらに、パーキングアシスタントプラスやコンフォートアクセス、MINI SOSコールなどを標準で組み込む。一方、コミュニケーション機能としては最新世代のMINI Connectedやインテリジェントパーソナルアシスタントなどを採用した。