独アウディAGは7月24日(現地時間)、アウディ・ブランド初のコンパクトSUVクーペとなる「Q3スポーツバック(Q3 Sportback)」を発表した。一部マスコミでは「Q4」の車名でリリースされると予想していたが、実際はQ3ファミリーの1車種であることを強調したネーミングで登場する。欧州市場では本年秋から販売を開始し、車両価格は35TDI・Sトロニックが4万200ユーロ(約485万円)、45TFSIクワトロ・Sトロニックが4万6200ユーロ(約560万円)に設定。日本での発売は現在のところ未定だ。
▲アウディ・Q3スポーツバック SUVならではの力強い存在感と日常ユースにおける優れた利便性にスポーティでエレガントなスタイルとクーペの俊敏なハンドリングを組み合わせた、アウディ・ブランド初のコンパクトクロスオーバーモデル すべてのヘッドライトにLEDテクノロジーを採用したほか、上級モデルに準じるネットワーク機能を搭載した
Q3スポーツバックは、SUVならではの力強い存在感と日常ユースにおける優れた利便性に、スポーティでエレガントなスタイルとクーペの俊敏なハンドリングを組み合わせた、アウディ・ブランド初のコンパクトクロスオーバーモデルである。エクステリアに関しては、力強さと高い精度を感じさせるデザインが訴求点。低いルーフラインはフラットなDピラーへと流れ込み、さらにルーフエッジスポイラーへとつながって流麗なフォルムを構築する。ディテールにも工夫を凝らし、ブラック仕上げの八角形シングルフレームグリルや台形のエアインレットおよびフラットなブレードを組み込んだ立体的なバンバー、筋肉質なアレンジのボディ下部、精悍な印象のリアビューなどを採用してSUVクーペの存在感を強調した。ボディサイズは全長4500×全幅1840×全高1560mm/ホイールベース2680mm。Q3に比べて全長はやや長く、ルーフが30mmほど低いディメンションに設定している。
▲低いルーフラインはフラットなDピラーへと流れ込み、さらにルーフエッジスポイラーへとつながって流麗なフォルムを構築 ボディサイズは全長4500×全幅1840×全高1560mm Q3に比べて全長はやや長く、ルーフが30mmほど低いディメンションに設定する
インテリアについては、基本的にQ3のデザインを踏襲する。前席には電動調整式フロントシートを装着。また、インパネとアームレストの表面にアルカンターラを貼付した仕様のほか、30色から選択できるマルチカラーアンビエントライティングをオプション設定した。後席には前後に130mmスライドする機能を内蔵。シートバックは3分割タイプで、7段階にリクライニングさせることができる。ラゲッジ容量は通常で530リットル、最大で1400リットルまで拡大することが可能。積載フロアの高さは2段階に調整でき、その下にはリアシェルフを設定する。オプションとして、足の動きで開閉可能な電動式テールゲートも用意した。
▲インテリアは基本的にQ3のデザインを踏襲 前席には電動調整式フロントシートを装着する 機能面の拡充も訴求点で、ベース仕様でも10.25インチのデジタルインストルメントクラスターを装備した
機能装備面の拡充もポイントで、ベース仕様でも10.25インチのデジタルインストルメントクラスターを装着。最上位システムのMMIナビゲーションプラスを選択すると、数多くの追加機能を提供するアウディバーチャルコックピットが組み合わされる。また、インパネ中央に10.1インチのタッチディスプレイを設置するほか、一部モデルでは12.3インチのアウディバーチャルコックピットプラスも設定した。さらに、ネットワーク機能として車載SIMカードを介してネットワークに接続するAudi connectオンラインサービスやGoogle EarthによるナビゲーションなどができるAudi connectナビゲーション&インフォテインメントプラスパッケージなども用意する。安全・運転支援システムに関しては、車線逸脱警告と車線変更警告システムのほか、正面衝突が差し迫っている場合に視覚的、音響的、触覚的な警告をドライバーに発するアウディプレセンスフロントを標準装備。また、360°カメラなどを活用して駐車やハンドル操作を支援し、さらに駐車スペースへの進入および退出時に接近車両を感知して警告行うアダプティブドライブアシストもオプションで設定した。
▲ラゲッジ容量は通常で530リットル、最大で1400リットルまで拡大することが可能 積載フロアの高さは2段階に調整できる 足の動きで開閉可能な電動式テールゲートも用意した
搭載エンジンは最高出力230psを発生する2l"TFSI"直4ガソリンターボエンジンと、同150psの2l"TDI"直4ディーゼルターボエンジンを設定。発売後間もなくクワトロシステムを採用したMTモデルを追加するほか、年内にはよりパワフルなディーゼルエンジンとエントリーレベルのガソリンエンジン、さらに48Vマイルドハイブリッドシステムを採用したモデルをラインアップする予定だ。