三菱自動車は7月25日、ミッドサイズSUVの新型「パジェロスポーツ」を生産国のタイで世界初披露し、同国での販売を開始した。
▲新型三菱パジェロスポーツ "ダイナミックシールド"フロントデザインコンセプトをさらに進化させるなど、洗練された力強いエクステリアを構築した パワートレインには熟成の2.4リットルMIVECディーゼルターボエンジン+8速ATを搭載する 生産はミツビシ・モーターズ・タイランドのラムチャバン工場が担当 日本への導入は未定
新型パジェロスポーツはミツビシ・モーターズ・タイランドのラムチャバン工場で生産。本国タイでの販売を皮切りに、今後はフィリピンやオーストラリアなど約90カ国に順次展開していく計画である(一部地域では「モンテロスポーツ」として販売)。ちなみに、日本においては本年8月で本家パジェロの国内向けモデルの生産が終了。代わってタイ産パジェロスポーツが日本に導入されるのかは、現時点では未定である。
新型パジェロスポーツの特徴を見ていこう。同車は本格SUVのパジェロで培ったオフロード性能と信頼性および耐久性に、乗用車並みの快適性・機能性を融合させたミッドサイズSUVである。起源は日本でも生産・販売されていた「チャレンジャー」(1996年デビュー)で、海外にはパジェロスポーツやモンテロスポーツなどの車名で輸出。2007年に登場した第2世代からは海外専売モデルのパジェロスポーツおよびモンテロスポーツに切り替わり、生産もタイやブラジルなどがメインとなった。そして、2015年には第3世代のパジェロスポーツおよびモンテロスポーツに移行。今回発表された新型パジェロスポーツは、第3世代のビッグマイナーチェンジモデルだ。
新型パジェロスポーツは、「Elevate your Journey」を開発のキーワードに据える。まずエクステリアでは、ワイド感をより強調し、立体的で力強さを増した造形に仕立てたことが訴求点。具体的には、フロントトグリルから連続するヘッドライトとバンパー左右コーナー部に配置したコンビネーションランプにより存在感をさらに高めた進化版の"ダイナミックシールド"フロントデザインコンセプト、良好な視界を維持しつつ従来よりもボンネットを高くした厚みのあるフェイス、立体的で力強さを増したメッキパーツなどを採用した。
▲従来の先進安全装備にレーンチェンジアシスト(LCA)と後退時車両検知警報システム(RCTA)を加えて安全性能のさらなる向上を図る スマートフォンでのエレクトリックテールゲート開閉機能やドアロック忘れなどを通知してスマートフォンから施錠できる降車リマインダーなど多彩な便利機能を提供する三菱リモートコントロールも設定した
内包するインテリアに関しては、フロアコンソールとドアグリップの形状変更やステッチ付きソフトパッドの追加などによって上質感を引き上げたことがトピック。また、コンソール下部にはキーなどの小物類を収納でき、左右どちらからでも出し入れできるアンダートレイを新採用したほか、フロアコンソール後端にはAC電源(150W)を新たに配置し、使い勝手を向上させた。
先進的で便利な新コンポーネントを導入したことも注目ポイントだ。視認性に優れる8インチカラー液晶メーターや8インチのスマートフォン連携ディスプレイオーディオ(SDA)、ハンズフリー機能付のエレクトリックテールゲート(セーフティ機構付)を採用したほか、スマートフォンでのエレクトリックテールゲート開閉機能やドアロック忘れなどを通知してスマートフォンから施錠できる降車リマインダーなど多彩な便利機能を提供する三菱リモートコントロールを設定した。
パワートレインには熟成の2.4リットルMIVECディーゼルターボエンジン+8速ATを搭載。4WD車にはあらゆる路面状況で最適なトラクション性能と優れたハンドリング性能を両立するスーパーセレクト4WD-Ⅱを採用する。また、従来の先進安全装備にレーンチェンジアシスト(LCA)と後退時車両検知警報システム(RCTA)を加え、安全性能のさらなる向上を図った。