メルセデスAMGがF1モナコGPの開催に合わせて新世代ロードスターのコンセプトモデル「ピュアスピード コンセプト」を発表。メルセデスの新しいラグジュリーブランド「ミトス」シリーズの第1弾モデルとして、250台限定で生産予定
独メルセデスAMGは2024年5月22日(現地時間)、F1モナコGPの開催に合わせて新世代ロードスターのコンセプトモデル「ピュアスピード コンセプト(PureSpeed concept)」を洋上の特設会場で発表した。
既存のメルセデスAMG SLをベースに、伝説的なレーシングカーをオマージュした新進のデザインを採用するピュアスピード コンセプトは、メルセデスの新しいラグジュリーブランド「ミトス(Mythos)」シリーズの第1弾モデルに位置。市場デビューは2025年の予定で、生産台数は限定250台を計画する。
エクステリアについては、ルーフやフロントガラスを省略したオープン2シーターボディを基調に、近年のフォーミュラカーなどに採用される「ハロ(HALO)」システムを組み込んだことがトピック。3本の柱で構成する専用設計のブラケットをボディに直付けし、乗員の保護を図るとともに空力特性の最適化や車重の軽量化を実現して、パフォーマンスの向上を成し遂げる。また、コクピット後部には2脚のシートと連なるフライングバットレスを配して、整流効果を高めた。
基本フォルムは低くて先鋭なシャークノーズに、緩やかにラウンドするリアセクション、シャープにカットした専用デザインのカーボンファイバー製パーツを配したボディ下部などが目を惹く。また、足もとにはカーボンファイバークラッディングを組み込んだ21インチアルミホイールと前275/35/後305/30ZR21サイズのピレリP-ZERO A7Aタイヤを装着。制動機構にはカーボンセラミックディスクブレーキを装備した。
往年のメルセデスレーシングカーをオマージュしたアレンジを随所に施したことも見逃せない。レッドからブラックのAMGパターンを経てグラファイトグレーへと流れるカラーグラデーションは、1924年開催のタルガ・フローリオで優勝したメルセデス車をイメージ。 “10”のゼッケン番号も、タルガ・フローリオの勝利に由来する。また、フライングバットレスは1955年開催のミッレミリアで優勝した300SLRをイメージさせる形状で仕立てた。
コクピットについては、ユニークなカラーと装備コンセプトを採用するとともに、ダッシュボードにはIWCシャフハウゼンがデザインしたアナログのカスタムクロックを装備。また、前方からの風がスムーズに流れる専用デザインのヘルメットを配備している。