ドイツのポルシェAGは7月30日(現地時間)、8世代目に進化したポルシェ911(992)のニューグレード、カレラ/カレラ・カブリオレを発表した。
▲第8世代のポルシェ911(992)のベーシックモデルとなるクーペボディのカレラ(写真・左)とオープン仕様のカレラ・カブリオレ(同・右) 搭載エンジンは2モデルともに385ps/450N・mのパワー&トルクを発生する2981cc水平対向6気筒DOHCツインターボユニットを搭載 駆動レイアウトはもちろんRR
今回追加されたクーペボディの911カレラとオープンモデルの911カレラ・カブリオレは、モデルコード992シリーズのエントリーモデルに位置する。搭載エンジンは先にデビューした911カレラSと同様、小型化されたタービンとコンプレッサーを組み込んだ新しいターボチャージャーを備える2981cc水平対向6気筒DOHCツインターボユニットで、最高出力は従来ユニットより15psアップの385ps(283kW)/6500rpm、最大トルクは450N・m/1950~5000rpmを発生。トランスミッションには専用セッティングの8速PDK(デュアルクラッチトランスミッション)を組み合わせ、後輪を駆動する。公表された性能は、911カレラが最高速度293km/h、0→100km/h加速4.0秒(スポーツクロノパッケージ装着車。未装着の場合は4.2秒)、911カレラ・カブリオレが同291km/h、4.2秒。新欧州サイクル(NEDC)による燃費はクーペで9.0L/100km、カブリオレで9.2L/100kmに達する。
▲ポルシェ911(992)カレラ 全長4519×全幅1852×全高1300mm ホイールベース2450mm トレッド前1591×後1557mm 車重1505kg 公表された最高速度は293km/h 2本のシングルエグゾーストテールパイプを配する
シャシー面については基本的に911カレラSと共通で、ウエットモードプログラムなどの新世代アシスタンスシステムを組み込みながら、グレードの性格に合わせた専用チューニングを施す。タイヤには前235/40ZR19、後295/35ZR20サイズをセット。制動機構には黒くペイントした4ピストンモノブロックキャリパーと直径330mmのブレーキディスクを備える4輪ベンチレーテッドディスクを採用した。
▲ポルシェ911(992)カレラ・カブリオレ 全長4519×全幅1852×全高1299mm ホイールベース2450mm トレッド前1591×後1557mm 車重1575kg 公表された最高速度は291km/h
エクステリアについては、リアにエンジンを搭載したファストバックの2ドアクーペおよびカブリオレという伝統の基本フォルムを踏襲しながら、筋肉質なボディを流麗な造形で包み込むことで、精悍かつ存在感あふれるスタイリングを構築する。また、丸型のLEDヘッドライトやワンピース形状のLEDリアライトアーチなどを採用し、伝統と新しさを巧みに融合させた。
インテリアに関しては、1970年代の911をモチーフとした水平基調のワイドなダッシュボードや中央に大型タコメーターを配したポディウム風5連メーターなど、随所で伝統的なレイアウトを受け継ぎながら、各パーツを最新の技術でアレンジする。センター部には10.9インチのPCMタッチスクリーンを配備した。
▲インテリアは水平基調のワイドなダッシュボードなど随所で伝統的なレイアウトを受け継ぎながら各パーツを最新の技術でアレンジした 写真は911カレラ・カブリオレ
車両価格はドイツ本国でクーペの911カレラが10万4655ユーロ(約1267万円)~、911カレラ・カブリオレが11万8935ユーロ(約1440万円)~に設定。日本での車両価格や発売日は現在のところ未発表だが、ポルシェ ジャパンの公式HPで価格未定のままイメージ画像などが掲載されていることから、それほど遠くない時期に正式発表となるだろう。