プラグインハイブリッドモデルに進化した新型ベントレー・コンチネンタルGTスピードがワールドプレミア。日本への導入も決定

ベントレーがクーペモデルの新型コンチネンタルGTスピードとコンバーチブルモデルの新型コンチネンタルGTCスピードを発表。パワートレインには“ウルトラパフォーマンスハイブリッド”と称するV8エンジン+モーターを搭載。システム総出力は782ps/1000Nmを発生し、81kmのEV走行が可能。生産は本年第3四半期にスタートし、日本への導入開始は2025年第1四半期を予定。車両価格はコンチネンタルGTスピードが3930万3000円、コンチネンタルGTCスピードが4312万円に設定

 英国ベントレーは2024年6月25日(現地時間)、高性能4シータークーペモデルの新型コンチネンタルGTスピード(Continental GT Speed)とコンバーチブルモデルの新型コンチネンタルGTCスピード(Continental GTC Speed)を世界初公開。また、6月27日にはベントレーモーターズ ジャパンが新型コンチネンタルGTCスピードの実車を披露し、車両価格をコンチネンタルGTスピードが3930万3000円、コンチネンタルGTCスピードが4312万円に設定して、日本に導入すると発表した。

▲ベントレー・コンチネンタルGTスピード 価格:3930万3000円 全長4895×全幅1966×全高1397mm ホイールベース2851mm 車重2459kg 乗車定員4名

▲ベントレー・コンチネンタルGTスピード 価格:3930万3000円 全長4895×全幅1966×全高1397mm ホイールベース2851mm 車重2459kg 乗車定員4名

 

 ラグジュアリーグランドツアラーのコンチネンタルGTは、フォルクスワーゲン・グループ傘下に入ったベントレーの再生の象徴として2002年開催のパリサロンでデビュー。流麗で存在感あふれるクーペスタイルに、贅を尽くしたインテリア、そして6リットルW12エンジンによる強力なパフォーマンスによって大人気を博し、それまで1000台前後で推移していたベントレーの年間販売台数は、以後に発売された新型モデルを含めて1万台以上に増加した。そして、2011年には第2世代に移行し、2012年には4リットルV8エンジン搭載車を追加。2018年には第3世代にフルモデルチェンジし、世界市場におけるラグジュアリーグランドツアラーとしての地位を確固たるものとしていった。

▲ベントレー・コンチネンタルGTCスピード 価格:4312万円 全長4895×全幅1966×全高1392mm ホイールベース2848mm 車重2636kg 乗車定員4名

▲ベントレー・コンチネンタルGTCスピード 価格:4312万円 全長4895×全幅1966×全高1392mm ホイールベース2848mm 車重2636kg 乗車定員4名

 

 第4世代となる新型コンチネンタルGTのスピードは、パワートレインに“ウルトラパフォーマンスハイブリッド(Ultra Performance Hybrid)”を謳う新設計の3996cc・V型8気筒DOHCツインターボエンジン(600ps/800Nm)+8速DCT/トランスミッションハウジング内配置電気モーター(190ps/450Nm)+リチウムイオンバッテリー(総電力量25.9kWh)で構成するプラグインハイブリッドシステムを搭載。システム最高出力は782ps(575kW)、最大トルクは1000Nmを発生する。また、モーターのみでのEV走行は140km/hまでの速度域で行い、EV走行距離は欧州WLTPモードで81km(50マイル)を実現。CO2発生量も同モードで29g/kmを達成する。性能面では、コンチネンタルGTスピードが最高速度335km/h、0→100km/h加速3.2秒、コンチネンタルGTCスピードが同285km/h、3.4秒を成し遂げた。

▲パワートレインには“ウルトラパフォーマンスハイブリッド”と称する新設計の3996cc・V型8気筒DOHCツインターボエンジン(600ps/800Nm)+8速DCT/電気モーター(190ps/450Nm)+リチウムイオンバッテリー(総電力量25.9kWh)で構成するプラグインハイブリッドシステムを搭載。システム最高出力は782ps(575kW)、最大トルクは1000Nmを発生

▲パワートレインには“ウルトラパフォーマンスハイブリッド”と称する新設計の3996cc・V型8気筒DOHCツインターボエンジン(600ps/800Nm)+8速DCT/電気モーター(190ps/450Nm)+リチウムイオンバッテリー(総電力量25.9kWh)で構成するプラグインハイブリッドシステムを搭載。システム最高出力は782ps(575kW)、最大トルクは1000Nmを発生

▲モーターのみでのEV走行は140km/hまでの速度域で行い、EV走行距離は欧州WLTPモードで81km(50マイル)を実現。コンチネンタルGTスピードは最高速度335km/h、0→100km/h加速3.2秒を達成

▲モーターのみでのEV走行は140km/hまでの速度域で行い、EV走行距離は欧州WLTPモードで81km(50マイル)を実現。コンチネンタルGTスピードは最高速度335km/h、0→100km/h加速3.2秒を達成

 

 一方、駆動系にはトルクベクタリング機能付きアクティブAWDおよび電子制御式eLSDを採用。また、基本骨格には新しい専用プラットフォームを導入し、シャシーにはベントレーダイナミックライドの48Vアクティブアンチロールコントロールや新設計のデュアルバルブダンパーシステム、AWSなどを採用する。前後重量配分はコンチネンタルGTでは初となるややリア寄りの49:51を実現。制動機構には回生ブレーキシステムを組み込んだうえで、前10ピストンキャリパー/後4ピストンキャリパーのΦ420mm/Φ380mmベンチレーテッドスチールディスクブレーキまたはΦ440mm/Φ410mmカーボンシリコンカーバイドディスクブレーキを設定した。

▲駆動系にはトルクベクタリング機能付きアクティブAWDおよび電子制御式eLSDを採用。コンチネンタルGTCスピードは最高速度285km/h、0→100km/h加速3.4秒を実現

▲駆動系にはトルクベクタリング機能付きアクティブAWDおよび電子制御式eLSDを採用。コンチネンタルGTCスピードは最高速度285km/h、0→100km/h加速3.4秒を実現

 

 エクステリアは筋肉質かつコンテンポラリーなデザインを採用して、ベントレーGTの伝統を継承しつつ新進のクーペ&コンバーチブルに仕立てたことが特徴である。まずフロントマスクはコンチネンタルGT初のシングルヘッドランプを配したうえで、ランプ上部にディープクリスタルカットのダイヤモンドエフェクト、下部にイルミネーションパターンを採用。ここに眉毛のような水平ラインを入れて、ハンティングタイガーを彷彿とさせる精悍な目つきを演出する。ヘッドランプ自体は120個のLEDを組み込んだマトリクスLEDを装備して、照射能力を高めた。また、瀟洒なラインを描くエンドレスボンネットやメッシュタイプのグリル、空力特性と冷却性能を引き上げた新造形のフロントバンパーなどを配備して、印象深いマスクを創出する。一方でサイドビューは、伸びやかで流麗なフォルムに、弧を描くラインを入れて抑揚を強調したリアフェンダーや、トラの爪からインスピレーションを受けた新造形の22インチアロイホイールなどを配備して、ベントレーの最新GTらしい個性を強調。そしてリアビューは、装飾が少なくクリーンでありながら車両の幅を強調するドラマチックな造形のバンパーや、内部に立体的なダイヤモンドパターンを施したうえでトランクリッドにまで広げたLEDコンビネーションランプ、新デザインのエキゾーストテールパイプなどを採用して、存在感あふれる後ろ姿を具現化。リアエンドをリップスポイラー形状で仕立てて空力特性を高めたことも訴求点だ。GTCスピードに関しては、コクピット回りを入念に強化したうえで、耐候性に優れたファブリック製の電動開閉式ソフトトップを装備。開閉に要する時間は約19秒で、30mph(48km/h)以内であれば走行中での操作を可能としている。

▲コンチネンタルGT初のシングルヘッドランプを配したうえで、ランプ上部にディープクリスタルカットのダイヤモンドエフェクト、下部にイルミネーションパターンを採用。ここに眉毛のような水平ラインを入れて、ハンティングタイガーを彷彿とさせる精悍な目つきを演出する

▲コンチネンタルGT初のシングルヘッドランプを配したうえで、ランプ上部にディープクリスタルカットのダイヤモンドエフェクト、下部にイルミネーションパターンを採用。ここに眉毛のような水平ラインを入れて、ハンティングタイガーを彷彿とさせる精悍な目つきを演出する

▲内部に立体的なダイヤモンドパターンを施したうえでトランクリッドにまで広げたLEDリアコンビネーションランプを配備

▲内部に立体的なダイヤモンドパターンを施したうえでトランクリッドにまで広げたLEDリアコンビネーションランプを配備

▲トラの爪からインスピレーションを受けた新造形の22インチアロイホイールを装着

▲トラの爪からインスピレーションを受けた新造形の22インチアロイホイールを装着

▲コンチネンタルGTCスピードはコクピット回りを入念に強化したうえで、耐候性に優れたファブリック製の電動開閉式ソフトトップを装備する

▲コンチネンタルGTCスピードはコクピット回りを入念に強化したうえで、耐候性に優れたファブリック製の電動開閉式ソフトトップを装備する

 

 インテリアについては、従来と同様に最高峰のクラフトマンシップによるデザイン要素を採用するとともに、最新のMy Bentley App StudioやApple CarPlay/Android Auto対応のコネクティッド機能、OTAアップデート機能などを装備。オプションのベントレーローテーションディスプレイは、12.3インチタッチスクリーンと3連アナログメーターを配したパネルの表示をスイッチ操作ひとつで切り替えることができる。また、インパネにはベントレーの幅広いウッドパネルの選択肢に加え、ダークティントダイヤモンドブラッシュドアルミニウムやカーボンファイバーなど、スポーティなキャラクターを引き立てるテクニカルフィニッシュを豊富に設定。インペリアルブルー、グラビティグレー、バーントオーク、クリケットボールという新しいピアノ仕上げのパネルもオプションで用意する。さらに、トレッドプレートとダッシュボードには“Speed”バッジを装着。30種類のカラーから選択できるムードライディングも配備した。

▲インパネにはベントレーの幅広いウッドパネルの選択肢に加え、ダークティントダイヤモンドブラッシュドアルミニウムやカーボンファイバーなどのテクニカルフィニッシュを豊富に設定。インペリアルブルー、グラビティグレー、バーントオーク、クリケットボールという新しいピアノ仕上げのパネルもオプションで用意する。写真はコンチネンタルGTスピードのコクピット

▲インパネにはベントレーの幅広いウッドパネルの選択肢に加え、ダークティントダイヤモンドブラッシュドアルミニウムやカーボンファイバーなどのテクニカルフィニッシュを豊富に設定。インペリアルブルー、グラビティグレー、バーントオーク、クリケットボールという新しいピアノ仕上げのパネルもオプションで用意する。写真はコンチネンタルGTスピードのコクピット

▲モダンなファッションデザインからインスピレーションを得た新しいキルトパターンをシートとドアに採用。彫刻的なキルティングやフェーディングパーフォレーション、精緻なステッチなどを配して、ベントレーのグランドツアラーらしい瀟洒かつスポーティな表皮に仕立てる

▲モダンなファッションデザインからインスピレーションを得た新しいキルトパターンをシートとドアに採用。彫刻的なキルティングやフェーディングパーフォレーション、精緻なステッチなどを配して、ベントレーのグランドツアラーらしい瀟洒かつスポーティな表皮に仕立てる

▲トランク容量はコンチネンタルGTスピードが260リットル(写真)、コンチネンタルGTCスピードが134リットルを確保

▲トランク容量はコンチネンタルGTスピードが260リットル(写真)、コンチネンタルGTCスピードが134リットルを確保

 

 モダンなファッションデザインからインスピレーションを得た新しいキルトパターンをシートとドアに採用したこともトピック。彫刻的なキルティングやフェーディングパーフォレーション、精緻なステッチなどを配して、ベントレーのグランドツアラーらしい瀟洒かつスポーティな表皮に仕立てる。4座すべてのヘッドレストには“Speed”ロゴを刺繡で入れた。また、前席には20ウェイアジャスタブル機構を配備。精緻なポスチュラルアジャストとオートクライメイトを組み込むウェルネスシートもオプションで用意する。一方でオーディオに関しては、出力650W/10スピーカーのシステムを標準装備したほか、Bang&Olufsen(出力1500W/16スピーカー)やNaim for Bentley(出力2200W/18スピーカー)をオプションで選択可能とした。

▲最新のMy Bentley App StudioやApple CarPlay/Android Auto対応のコネクティッド機能、OTAアップデート機能などを装備。写真はコンチネンタルGTCスピードのコクピット

▲最新のMy Bentley App StudioやApple CarPlay/Android Auto対応のコネクティッド機能、OTAアップデート機能などを装備。写真はコンチネンタルGTCスピードのコクピット

▲ソフトトップはボディ後部にきれいに格納される。開閉に要する時間は約19秒

▲ソフトトップはボディ後部にきれいに格納される。開閉に要する時間は約19秒

 

 なお、新型コンチネンタルGTスピードと新型コンチネンタルGTCスピードの生産は本年第3四半期にスタートし、日本への導入開始は2025年第1四半期を予定している。

▲コンチネンタルGTスピードは7月11日に英国で開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024で走行シーンを披露

▲コンチネンタルGTスピードは7月11日に英国で開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024で走行シーンを披露

 

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