メルセデス・ベンツが商品改良を果たしたGクラスを日本で発売。48V電気システムのISGの採用や最新MBUXの装備、内外装の仕様変更などを実施して高級オフローダーとしての魅力度をアップ。車種ラインアップはG450dローンチエディションとメルセデスAMG G63ローンチエディションを設定
メルセデス・ベンツ日本は2024年7月26日、商品改良を果たしたGクラスを日本に導入して発売すると発表した。
車種展開は以下の通り。
G450dローンチエディション:2110万円
メルセデスAMG G63ローンチエディション:3080万円
今回の改良は、48V電気システムのISGの採用や最新MBUXの装備、内外装の仕様変更、空力特性および静粛性の向上などを実施して、高級オフローダーとしての訴求力をいっそう引き上げたことが特徴である。
まずはG450dローンチエディションから解説していこう。
エクステリアについては、Gクラス共通でAピラー部の形状最適化やルーフ前端へのリップスポイラーの追加、B/Cピラーの間およびフロア部への吸音材の追加などを実施して空力特性と静粛性の向上を図ったうえで、力強い4本の水平ルーバーを配したフロントグリルやスクワークルデザインのフロントエアインテーク、ハイグロスブラック/ハイシーン仕上げの20インチAMGアルミホイール(RN7)などを新たに採用して存在感をアップ。また、AMGラインパッケージを標準装備するとともに、従来オプションで設定していたボディ同色スペアタイヤリングを標準で組み込む。ボディカラーは新色のソーダライトブルーのほか、オパリスホワイトとオブシディアンブラックをラインアップした。
インテリアに関しては、最新の対話型インフォテインメントシステム「MBUX」(タッチスクリーン式12.3インチメディアディスプレイ)をGクラスとして初搭載したことがトピック。また、ディファレンシャルロックのスイッチ周辺の再設計や最新世代のマルチファンクションステアリングホイールの装着、キーレスゴー/ステアリングヒーター/ワイヤレスチャージング(フロント)/温冷機能付カップホルダー(前席)/Burmester 3Dサラウンドサウンドシステムの標準装備化などを行って、機能性をいっそう向上させる。さらに、AMGラインパッケージおよびナッパレザーシート(ダイヤモンドステッチ付)やナッパレザーダッシュボード、MICROCUTルーフライナーなどを標準で採用して、キャビン空間の上質感をアップ。インテリアカラーは新色のカタラーナベージュのほか、チタニウムグレー、プラチナホワイトを設定し、合わせてインテリアトリムには高品質なブラックピアノラッカーウッドを配備した。
パワートレインには“OM656M”2988cc直列6気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(最高出力367ps/4000rpm、最大トルク750Nm/1350~2800rpm)+ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)/モーター(最高出力15kW/2000rpm、最大トルク208Nm/100rpm)+リチウムイオン電池+9G-TRONIC(電子制御9速AT)で構成する48V電気システムのマイルドハイブリッドシステムを搭載。また、駆動系には前後トルク配分40:60のフルタイム4WDシステムと3つのディファレンシャルロック、ローレンジモード、ESPおよび4ETS(エレクトロニックトラクションシステム)を、足回りにはアダプティブダンピングシステムを標準で組み込む。さらに、360°カメラシステムのフロントカメラおよびサイドカメラからの映像を元にメディアディスプレイに車両前側下部の路面イメージを仮想的に表示するトランスペアレントボンネットや、オフロード専用プログラムであるTrail/Rock/Sandを追加した統合制御機構のDYNAMIC SELECT、最新世代の運転支援機能「ドライビングアシスタンスパッケージ」などを設定した。
メルセデスAMG G63ローンチエディションの内容に話を移そう。
エクステリアについては、前述の空力特性と静粛性の向上を実施したうえで、縦方向のフィンを配したフロントサイドエアインテークやAMGクレストデザインのボンネットバッジおよびブランドロゴプロジェクターライト、シルバークロームのAMG燃料給油口キャップなどを採用。また、AMG専用グリルのルーバーがダーククロームとなるほか、前後バンパーのトリムや前後アンダーガード、ドアミラー、スペアタイヤリングがブラックとなるAMGナイトパッケージを標準で装備する。足もとには21インチAMGアルミホイール(RJ6)を装着。ボディカラーは新色のハイパーブルーマグノのほか、オパリスホワイト、オブシディアンブラック、ナイトブラックマグノを設定し、ハイパーブルーマグノには前後バンパーのトリムや前後アンダーガード、スペアタイヤカバーがカーボンファイバー仕上げとなるG63初採用のAMGカーボンファイバーエクステリアパッケージを組み込んだ。
インテリアに関しては、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」(タッチスクリーン式12.3インチメディアディスプレイ)を採用するとともに、最新デザインのAMGパフォーマンスステアリングホイールやAMGドライブコントロールスイッチなどを配備。また、コックピットディスプレイには専用ディスプレイスタイルを、メディアディスプレイには専用メニューを組み込む。さらに、ナッパレザーシート(ダイヤモンドステッチ付)やナッパレザーダッシュボード、MICROCUTルーフライナー、ナッパレザールーフハンドルなどを装備して質感を向上。インテリアカラーにはプラチナホワイト、2トーンのチタニウムグレー/ブラック、プラチナホワイト/ブラックを用意し、合わせてインテリアトリムにはAMGカーボンファイバーを標準で採用した。
パワートレインには“M177”3982cc・V型8気筒DOHC直噴ガソリンツインターボエンジン(最高出力585ps/6000rpm、最大トルク850Nm/2500~3500rpm)+ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)/モーター(最高出力15kW/2500rpm、最大トルク208Nm/100rpm)+リチウムイオン電池+AMGスピードシフトTCT(電子制御9速AT)で構成する48V電気システムのマイルドハイブリッドシステムを搭載。また、排気系には力強いサイドビューをもたらすデュアルパイプとともにAMGならではのエモーショナルなサウンドが愉しめるAMGパフォーマンスエグゾーストシステムを配備する。さらに、駆動系には専用セッティングのフルタイム4WDシステムとディファレンシャルロックなどを、足回りには電子制御の油圧式スタビライザーによってオンロードとオフロードを問わずダイナミックかつ正確なハンドリングを実現するAMG ACTIVE RIDE CONTROLサスペンションを採用。オンロード走行プログラムのSlippery(滑りやすい路面)/Comfort/Sport/Sport+/Individualとオフロード走行プログラムのSand/Trail/Rockという計8つの走行モードから選択できる統合制御システムのAMG DYNAMIC SELECTや、トランスペアレントボンネットなども標準で装備している。