フル電動パワートレインを搭載した新型ポルシェ・カイエンの走行テストがスタート

ポルシェがプレミアムSUVのカイエンにフル電動パワートレインの搭載を予告し、そのテスト走行を開始。合わせてハイブリッドと内燃エンジンのさらなる進化も計画

 独ポルシェAGは2024年7月26日(現地時間)、第4世代のカイエンにフル電動パワートレインを搭載すると予告し、そのテスト走行を開始したと発表した。

▲ポルシェが第4世代のカイエンにフル電動パワートレインを搭載すると予告し、そのテスト走行を開始

▲ポルシェが第4世代のカイエンにフル電動パワートレインを搭載すると予告し、そのテスト走行を開始

 

 カイエンに搭載するフル電動パワートレインは、800Vアーキテクチャを採用したプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)の包括的な開発をベースとし、同アーキテクチャの高い柔軟性により、高電圧システム、パワートレイン、シャシーの各セクションにおける最新技術を、カイエンのキャラクターに合わせて統合する。開発目標としては、ポルシェの特徴である走行特性に加えて、大容量で安定した充電、高効率、そして高いレベルの快適性と日常的な使いやすさを掲げた。

▲カイエンに搭載するフル電動パワートレインは、800Vアーキテクチャを採用したプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)の包括的な開発をベースとする

▲カイエンに搭載するフル電動パワートレインは、800Vアーキテクチャを採用したプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)の包括的な開発をベースとする

 

 カモフラージュされたフル電動カイエンのプロトタイプは、デジタル開発とテスト、そしてヴァイザッハにある開発センターのテストコースでの最初のテスト走行を経た後に、ポルシェの工場からロードに送り出される。このプロトタイプは発売日までに、気候や地形のきわめて厳しい条件のもと、世界中の道路環境で数百万キロのテスト走行を実施する予定。そして、ポルシェの高い品質基準に則って、ハードウェアやソフトウェア、そして車両のすべての機能の耐久性と信頼性を高めていくという。

▲カモフラージュされたフル電動カイエンのプロトタイプは、気候や地形のきわめて厳しい条件のもと、世界中の道路環境で数百万キロのテスト走行を実施する予定

▲カモフラージュされたフル電動カイエンのプロトタイプは、気候や地形のきわめて厳しい条件のもと、世界中の道路環境で数百万キロのテスト走行を実施する予定

 

 一方でポルシェは、現行の第3世代カイエンに搭載するハイブリッドと内燃エンジンの開発も進めていくと予告。エンジンに関しては、ツッフェンハウゼンのエンジン工場で製造しているV8ツインターボエンジンの効率向上を中心に行い、将来の法規制にも対応できるよう、広範な技術的対策を施すという。

▲ポルシェはハイブリッドと内燃エンジンの開発も進めていくと予告。エンジンに関してはV8ツインターボユニットの効率向上を中心に改良する

▲ポルシェはハイブリッドと内燃エンジンの開発も進めていくと予告。エンジンに関してはV8ツインターボユニットの効率向上を中心に改良する

 

 今回の発表に際してポルシェAGのオリバー・ブルーメCEOは、「カイエンは常にこのセグメントのスポーツカーを定義づけてきました。2025年頃には、第4世代のエレクトリックSUVがこのセグメントのスタンダードになるでしょう」とコメント。また、「2030年代には、パワフルで効率的な内燃エンジンモデルおよびハイブリッドモデルを多数ラインアップする予定です」と、3種類の新世代パワートレインをカイエンに設定することを明らかにしている。

 

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