フィアットがベストセラー商用車「デュカト」の商品改良を実施。使い勝手および質感の向上や先進安全運転支援システムの拡充などを実施して、キャンピングカーのベース車両としての魅力度をアップ
Stellantisジャパンは2024年8月21日、フィアットブランドのベストセラー商用バン「デュカト(DUCATO)」の商品改良を行い、同日より発売した。
車種展開および車両価格は以下の通り。
L2H2:580万円
L3H2:597万5000円
フィアット・デュカトは、キャンピングカーのベース車両として2022年12月にシリーズ8(Series 8)の日本への導入を開始。ホイールベース3450mmのL2H2と、同4035mmのL3H2を設定し、スタイルと機能の融合に焦点を当てたイタリアンデザイン、優れた機能性と効率性を実現したパッケージング、快適かつ先進的なキャビン空間、高効率で力強いパワーユニット、そして幅広いカスタムに対応する汎用性などで好評を博してきた。
約1年半ぶりの商品改良でシリーズ9(Series 9)に移行する新デュカトは、使い勝手および質感の向上や先進安全運転支援システムのバージョンアップなどを実施して、キャンピングカーのベース車両としての魅力度をよりいっそう引き上げたことが特徴である。ボディカラーは標準色のデュカトホワイトのほか、エクスペディショングレー、ランサローテグレー、メタリックブラックという計4色をラインアップした。
まず機能性の面では、隔壁の前部にライニング(内張り)を施して質感を高めるとともに、後部にはコートフックを追加して使い勝手を向上させたことがトピック。また、従来と同様に7インチTFTメータークラスターや10インチタッチパネルモニター(Uconnectインターフェイス、ナビゲーションシステム、Apple CarPlay/Android Auto対応)、USB-Aポート×1/USB-Cポート×2、電源コンセント、ワイヤレスチャージングパッドなどを標準で採用する。一方、運転席/助手席には一体型ヘッドレストや幅広のバックレスト、ダブルアームレストを配したキャプテンシートを装着。後方へのアクセスを容易にする180度の回転機構も組み込んだ。
先進安全運転支援システムについては、新たにアダプティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付き)やレーンセンタリングアシスト、トラフィックジャムアシストを装備したことが訴求点。ロングクルーズが必須のキャンピングカーとしての走行安全性をよりレベルアップさせている。
パワートレインは基本的に従来を踏襲し、“MultiJet3”と称する2184cc直列4気筒インタークーラー付ターボディーゼルエンジン(最高出力180hp/3500rpm、最大トルク450Nm/1500rpm)+トルクコンバータ式9速ATを搭載して前輪を駆動。泥、砂、雪など低μ路での走行をサポートするインテリジェント電子制御式ディファレンシャルロックを配したトラクションプラスも装備している。