マツダCX-8・XD・Lパッケージ(4WD) 試乗記
マツダCXー8・XD・Lパッケージ(4WD) 価格:6SAT 446萬400円 CXー8はマツダSUVラインアップの頂点 3列シートで多人数乗車を可能にした上級モデル 駆動方式はFFと4WDを設定 新型は全車Gベクタリングコントロールプラス搭載 コーナリング時の安定性が一段と向上
きれいなプロポーション。他車とは明らかに違う
3列シートと聞くと、まずミニバンが思い浮かぶ。そして、家族や友人たちとの週末の楽しい時間をイメージする。それは素敵なことだし、そうしたライフスタイルを可能にする3列シート車が多くのユーザーから支持されるのもわかる。
当然だが、3列シート車はミニバン系が大勢を占める。ボクはそれが少し不満だった。3列シート車で、カッコいいクルマ、スタイリッシュなクルマが出てこないかなぁ、出てほしいなぁ、と思い続けてきた。
だから、マツダCX―8が登場したときは「やった_」と思った。CX―8を見ると「カッコいいなぁ」「プロポーションがきれいだなぁ」と素直に思う。
全高は1730mmもあるが、そう感じるのはクルマのそばにいるときだけ。少し離れると、バランスよく、のびやかなプロポーションが強く印象に残る。しっかりとしたボンネットを持つロングノーズが、魅力的なスタイリングを生み、ミニバンとは異なる優雅な存在感をもたらしている。CX―8が安定した支持を受けている理由のひとつは、上質な造形がユーザーを魅了するからだろう。
全長×全幅×全高4900×1840×1730mm ボディカラーは全7色設定 写真のマシングレープレミアムメタリックはop(5万4000円)
走りは落ち着き感があり軽快。快適で疲れない!
CX―8は、濃紺やグレー系の落ち着いたボディカラーなら、スーツで乗っても違和感はない。つまり、ビジネスシーンにもなじむ、幅広い適応性を持っているといっていい。
室内は広い。3列目シートも大人が余裕で乗れるスペースを確保している。シートサイズもOK。ただし、3列目はフロアが高い。乗り降りをスマートにこなすのは難しい。
2.2リッター4気筒のディーゼルターボのスペックは190ps/450Nm。基本的にCX―5と共通だ。車重がCX―5より200kgほど重い影響で、とくにパワフルな印象はない。とはいっても、十分な余裕はあるし、静粛性は車格相応に引き上げられている。
乗り心地はしっかりとした印象。身のこなしは「落ち着き感のある軽快さ」といった表現が適当だろう。パワートレーンもシャシーも、ドライバーの意思を超えることなく、忠実に素直に追従してくる。
これはうれしい。なぜなら、こうした特性は、運転しやすく疲れないといった点に結びつく。その効果が顕著に実感できるのは、長距離ドライブだ。実に快適に走れるし、疲労はあまり感じない。CX―8のグランドツーリング性能は超一級品だ。しかも、美しさと落ち着きあるスタイリングは、3列シート車の中では、ある意味〝孤高の存在〟であり、ほかに比べる車両がない。
CX―8は、おしゃれな大人のライフスタイルへいざなう魅力的なモデルだと思う。
室内は上質 最新モデルはオートAC操作パネルの意匠を変更 ナビはディーラーopのSDカード(4万8600円)で作動
パッケージはナッパレザーシート標準 1列目はベンチレーション機能内蔵 2列目は写真のベンチ仕様(乗車定員7名)とセパレート仕様(同6名)が選べる シートカラーは白とディープレッド
メーターは見やすい3連丸型形状 速度計は7㌅液晶タイプ 中央部に各種情報を表示 ヘッドアップディスプレイ標準
※次ページでスペックを紹介
マツダCX-8・XD・Lパッケージ(4WD)主要諸元
グレード=XD・Lパッケージ
価格=6SAT 446万400円
全長×全幅×全高_=4900×1840×1730mm
ホイールベース=2930mm
トレッド=フロント1595×リア1600mm
最低地上高=200mm
車重=1910kg
エンジン=2188㏄直4DOHC16Vディーゼルターボ(軽油仕様)
最高出力=140kW(190ps)/4500rpm
最大トルク=450Nm(45.9kgm)/2000rpm
WLTCモード=15.4燃費km/リッター(燃料タンク容量74リッター)
(市街地/郊外/高速道路=12.5/15.3/17.5km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=225/55R19+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=7名
最小回転半径=5.8m
※価格はすべて消費税(8%)込み リサイクル費用は1万3350円
※スペックは2019年6月現在
リアゲートは電動式 3列目シートは床下収納タイプ 荷室空間は広い