BMW・X1・xドライブ18d・Mスポーツ 試乗記
BMW・X1・xドライブ18d・Mスポーツ 価格:8SAT 517万円 2リッターディーゼルターボ(150㎰)搭載 Mスポーツは専用エアロパーツとスポーツサスペンションを装備 4WDシステムは通常時はFFで走行 路面と走行状況に応じて4WDに切り替わる
「18」を名乗るが,2リッターディーゼルを搭載
X1は、スタイリッシュで使い勝手に優れた、BMWのエントリーSUV。販売主力モデルは、ディーゼルエンジン搭載グレードのxドライブ18dである。 なお「18」と名乗るものの、18dは2リッターの4気筒ディーゼルターボを搭載。1.5リッター直3ターボを積んだガソリンエンジンのsドライブ18iとは違う。また、ガソリンの18iはFF+6速ATという構成だが、18dは4WD+8速ATの組み合わせになる。ラインアップは、標準仕様のほか、装備充実のxラインとスポーティなMスポーツを設定。試乗車はMスポーツだ。
エンジンスペックは150ps/330Nmをマーク。トルクはガソリンの18i(220Nm)を大きく上回る。JC08モード燃費は19.6km/リッター(18iは15.7km/リッター)と経済的。軽油とガソリンの価格差を考慮すると、ランニングコストの優位性は圧倒的だ。
Mスポーツのスタイリングはアグレッシブ。BMWならではのスポーティな味わいと、SUVらしい押し出し感をうまくバランスさせている。ボディサイズは全長×全幅×全高4455×1820×1600mmである。
ボディタイプは実用的な5ドアワゴン形状 プリクラッシュブレーキ+車線逸脱警告+前車接近警報標準 18dは標準/xライン/Mスポーツの3タイプをラインアップ
加速は上質でスポーティ!
走りは期待どおりだった。最大トルク330Nmの実力は、やはり大したもの。アクセルペダルを軽く踏み込むだけで、必要とされるよりも少しだけ強い力を発揮する。加速は実に頼もしく、しかも速い。きめ細かなシフトワークを見せる8速ATとのコンビネーションで手綱を引いたり緩めたりは容易。ジェントルにもアクティブにも、ドライバーの思いのままに走る。高いアイポイントからのワイドな視界は気分がいい。
アクセルペダルを深く踏んでみる。決して「ドッカーン」とか、「バコーン」といった表現は伴わないが、車速がみるみる上昇する、このトルクフルで息の長い加速は、上質にしてスポーティと表現するのが最も似合う。車重は1660kgとやや重いが、そのハンデをまったく感じさせない。素晴らしく使い勝手のいいパフォーマンスは、18dの大きなアドバンテージである。
最新式ディーゼルエンジンは、静粛性も高く評価できる。ディーゼルといわれない限り、ガソリン車だと思うのではないだろうか。それほど静かで、BMWらしく精緻に回り、しかも力強いエンジンである。
操縦性もハイレベル。ハンドリングは適度にシャープな味つけだ。長距離クルージングの機会が増えそうなX1のキャラクターによく合っている。乗り心地は悪くない。突っ張った固さを感じさせず、バタツキも少なかった。
Mスポーツは本革巻きスポーツステアリング標準 ハンドリングは適度にシャープな設定 視界はワイド 車両感覚は把握しやすい
Mスポーツはサポート性に優れたスポーツシート 前後席とも足元空間は広い 後席は左右独立スライド付き
メーターは2眼式 速度計は260km/hスケール レッドゾーンは5400rpm~
※次ページでスペックを紹介
BMW・X1・xドライブ18d・Mスポーツ主要諸元
グレード=xドライブ18d・Mスポーツ
価格=8SAT 517万円
全長×全幅×全高_=4455×1820×1600mm
ホイールベース_=2670mm
トレッド=フロント1565×リア1565mm
最低地上高=175mm
車重=1660kg
エンジン=1995cc直4DOHC16Vディーゼルターボ(軽油仕様)
最高出力=110kW(150ps)/4000rpm
最大トルク=330Nm(33.7kgm)/1750~2250rpm
JC08モード燃費=19.6㎞/リッター(燃料タンク容量61リッター)
サスペンション =フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=225/50R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.4m
※価格はすべて消費税(8%)込み リサイクル費用は2万920円
※スペックは2019年6月現在
ラゲッジ容量は後席使用時505リッター 最大1550リッター 床が低く積載性はハイレベル