MINIクロスオーバー・クーパーSDオール4 試乗記
MINIクロスオーバー・クーパーSDオール4 価格:8SAT 509万円 ボディサイズは全高を除きVWゴルフなどと同等 ボディタイプは5ドアHB 4WDシステムはFFを基本に状況に応じ後輪を駆動する電子制御式 ディーゼル特有の音はやや目立つ
日本でも扱いやすいサイズ設定
MINIクロスオーバーは、MINIで初めてディーゼルエンジンを搭載したシリーズ。2ndモデルの現行型は、当初ディーゼルだけのラインアップだった。その後ガソリンエンジンも設定されたが、販売主力はディーゼルだ。
ボディサイズは全長×全幅×全高4315×1820×1595mm。ホイールベースは2670mm。ヨーロッパでCセグメントと呼ばれているクラス(VWゴルフなどと同じ)に属する。日本でも扱いやすいサイズだ。全高に余裕があるパッケージの利点で、室内のユーティリティはハイレベル。キャビンは広く、前後席とも身長170cmのパッセンジャーが楽に座れる。
MINIのディーゼルエンジンは、1.5リッター直列3気筒と2リッター直列4気筒がある。1.5リッターは3ドアと5ドアに、2リッターはコンバーチブル以外の全車に設定される。クロスオーバーは2リッターディーゼルを搭載する。
ディーゼル車のグレードはクーパーD、クーパーDオール4、クーパーSDオール4の3車種。Sは高性能仕様、オール4は4WDを示す。最高出力と最大トルクは、クーパーDが150ps/330Nm、クーパーSDは190ps/400Nm。同じ2リッターターボとなるガソリン車のクーパーSは192ps/280Nmだから、最大トルクはクーパーDでも豊かで、クーパーSDなら最高出力も同等だ。トランスミッションは全車8速AT。車両重量はクーパーDがクーパーSとほぼ同じ1540kg。クーパーSDオール4は1630kg。
プラットホームは基本的にBMW・X1用と共通 アンダーガードトリムがSUVイメージを演出 ディーゼルエンジンはS用ハイパワー(190ps)と標準(150ps)を設定
スポーティで楽しい走り。ディーゼルが似合う
走りは刺激的だ。低回転から力強いトルクを発生する特性と8速ATの効果で、あらゆるシーンで後方から押し出されるような加速が味わえる。100km/h走行時のエンジン回転数は約1500rpmと、かなり低い。
アイドリング時はディーゼルらしい音色を発し、走行中もアクセルペダルを大きく踏み込むとガソリンエンジンとは異なるサウンドがキャビンに届く。ただSUVというイメージには合っていると感じた。JC08モード燃費は全グレードで20.0km/リッターを超えている。
乗り心地は、低速時に段差や継ぎ目のショックが気になるシーンもあるが、速度を上げていくとしなやかさを感じとれる。フットワークはMINIとしては落ち着いているものの、操舵に対して素直に車体が向きを変え、ロールをほとんど感じさせず旋回していく。クロスオーバーもMINIならではのスポーティで楽しい走りが存分に味わえる。
多用途性が輝くクロスオーバーに、ディーゼルのキャラクターはぴったり。幅広い用途にマッチするオールラウンダーだ。
インパネは上質 各部は丸型がモチーフ タッチパネル式ナビ標準 写真のJCW本革スポーツステアリングはオプション
クーパーSDのシートはサポート性に優れたスポーツ形状 後席は左右独立でスライドとリクライニングができる 写真の本革はop
メーターは速度計中心デザイン 左右に回転計と燃料計を配置
※次ページでスペックを紹介
MINIクロスオーバー・クーパーSDオール4主要諸元
グレード=クーパーSDオール4
価格=8SAT 509万円
全長×全幅×全高=4315×1820×1595mm
ホイールベース=2670mm
トレッド=フロント1565×リア1565mm
最低地上高=165mm
車重=1630kg
エンジン=1995cc直4DOHC16Vディーゼルターボ(軽油仕様)
最高出力=140kW(190ps)/4000rpm
最大トルク=400Nm(40.8kgm)/1750~2500rpm
JC08モード燃費=20.8㎞/リッター(燃料タンク容量48リッター)
サスペンション =フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=225/50R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.4m
※価格はすべて消費税(8%)込み リサイクル費用は1万9470円
※スペックは2019年6月現在
後席使用時のラゲッジ容量は450リッター 後席は3分割形状 サブトランクは深い
撮影協力●フレサよしみ