過酷な高速テスト走行を問題なく克服。ポルシェのEVスポーツモデルが着々と完成度を高める!

ポルシェのEVスポーツモデル「タイカン」のプロトタイプが24時間の高速耐久テスト走行で3425kmを走破!

 独ポルシェAGは8月19日(現地時間)、EVスポーツモデルの「タイカン(Taycan)」プロトタイプの高速耐久テストを実施し、24時間で3425kmを走行したと発表した。

PORSCHE TAYCAN1.jpg▲ポルシェのEVスポーツモデル「タイカン」のプロトタイプが伊ナルドのテクニカルセンターで高速耐久テスト走行を実施。195~215km/hという平均速度で24時間、3425kmを走破した

 9月4日のワールドプレミアを控えるタイカンは、システム電圧800Vを誇るポルシェ初のピュアEVスポーツモデルである。そのエレクトリックパワートレインは、ル・マン24時間レースを3連覇したレーシングプロトタイプの919ハイブリッドのテクノロジーをフィードバック。システム最高出力は600psを発生し、最高速度は250km/h、0→100km/h加速は3.5秒に達するという。また、タイカンの市販時には車載完全統合としては初となるApple Musicを設定し、ポルシェボイスアシスタントや車内ストリーミングデータと連携させる予定だ。

PORSCHE TAYCAN2.jpg▲テスト走行にはポルシェのテストドライバー6名が参加。急速充電とドライバー交替を目的とした一時停車を除き、テストは中断することなく行われた

 今回タイカンのプロトタイプがテスト走行を行った場所は、南イタリアのナルドにあるテクニカルセンターの高速走行専用コース。同センターは1975年に設立され、2012年からはポルシェAGの子会社であるポルシェ エンジニアリング グループGmbHが運営を担当する。700ha以上の広大な敷地に20以上のテストコースや施設を備え、90社もの自動車関連メーカーを顧客とし、150人以上のスタッフが従事しているそうだ。

PORSCHE TAYCAN3.jpg▲システム電圧800Vを誇るエレクトリックパワートレインはレーシングプロトタイプの919ハイブリッドのテクノロジーをフィードバック。システム最高出力は600psを発生する

 ピーク時の気温は42度、路面温度は54度に達する夏の暑さのなか、プロトタイプのタイカンは急速充電とドライバー交替(ポルシェのテストドライバー6名が参加)のために一時停車した以外は、高速コースを195~215km/hという平均速度で24時間、計3425kmのロングディスタンスを走破。改めて耐久性と信頼性の高さを実証した。

PORSCHE TAYCAN4.jpg▲充電時にはポルシェ エンジニアリング グループGmbHによる800Vのハイパワー充電ステーションが使用された

 市販モデルのタイカンは前述の通り、9月4日にワールドプレミアを果たし、年内に発売される予定。日本市場では年内に発表され、2020年には販売に移される見込みだ。

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