ポルシェがバージョンアップした高性能EVスポーツモデル「タイカン」の新グレード「タイカンGTS」と「タイカン4」の日本における予約受注を開始。グランツーリスモスポーツモデルのタイカンGTSは総出力515kW/790Nmを発生する前後モーターにパフォーマンスバッテリープラスを搭載して一充電航続距離628kmを、4輪駆動のエントリーモデルのタイカン4は総出力300kW/585Nmを発生する前後モーターにパフォーマンスバッテリーを搭載して一充電航続距離559kmを実現
ポルシェ ジャパンは2024年11月13日、フル電動EVスポーツモデルのタイカン(Taycan)にグランツーリスモスポーツモデルの「タイカンGTS」と4輪駆動のエントリーモデルの「タイカン4」を設定し、同日より予約受注を開始した。
車両価格は以下の通り。
タイカンGTS:1952万円
タイカン4:1416万円
注目のパワートレインから見ていこう。まずタイカンGTSは、ローンチコントロール使用時で従来比75kWアップの最高出力515kW(700ps)、最大トルク790Nmを発生する前後モーターに、33個のセルモジュールを配して総電力量93.4kWhを確保したリチウムイオン電池のパフォーマンスバッテリープラスおよび800Vの電圧システムを搭載。標準装備のスポーツクロノパッケージには新しいプッシュトゥパス機能を組み込み、ボタンにタッチするだけで最大70kWのブーストを10秒間呼び出すことができる。一充電航続距離は欧州WLTPモードで従来より124km向上した628kmを実現。性能面では、0→100km/h加速が従来比で0.4秒速い3.3秒、最高速度が250km/hを成し遂げた。また、GTSの爽快なキャラクターを表現するために、タイカン ターボSに似た特徴的なサウンド特性を付与する。
シャシー面については、ポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)を含むアダプティブエアサスペンションやポルシェトルクベクトリングプラス(PTVプラス)を標準で採用。また、GTS専用チューニングを施したポルシェアクティブライドサスペンション コントロールシステムや、旋回性能を高めるリアアクスルステアリングをオプションで用意する。足もとには20インチTaycan Turbo S Aero Designホイールを標準で、21インチRS Spyder Designホイールなどをオプションで設定した。
一方でタイカン4のパワートレインには、総出力300kW(408ps)/585Nmを発生する前後モーターに、28個のセルモジュールを配して総電力量79.2kWhを確保したリチウムイオン電池のパフォーマンスバッテリーを搭載。総電力量93.4kWhのパフォーマンスバッテリープラスもオプションで選択できる。一充電航続距離は欧州WLTPモードで559km(パフォーマンスバッテリープラス選択時は643km)を実現。性能面では、0→100km/h加速が4.6秒、最高速度が230km/hを達成した。
シャシー面に関しては、ポルシェトラクションマネジメント(PTM)とポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)を備えたアダプティブエアサスペンションを標準で採用。足もとには19インチTaycan Aeroホイールとブラック塗装のブレーキキャリパーを標準で組み込んでいる。
デザイン面に話を移そう。GTSのエクステリアは車名の“Gran Turismo Sport”を強調するように、スポーティさと大胆な力強さをアピール。ブラックおよびアンスラサイトグレーのディテールや、ハイグロスブラックのインレイを備えたスポーツデザインの新しいフロントおよびリアエプロン、同じくハイグロスブラックをベースに入れたドアミラーなど、専用アレンジのスポーツデザインパッケージを標準で装備する。ヘッドライトはマトリックスLEDヘッドライトを標準で、HDマトリックスLEDヘッドライトをオプションで設定した。一方で内装については、エクステンデッドレザーアイテム付きRace-Texインテリアを標準で採用して、上質かつスポーティなキャビン空間を創出。また、モードスイッチとステアリングヒーターを備えたGTマルチファンクションスポーツステアリングホイールや、プッシュトゥパス機能とサーキットモードを含むスポーツクロノパッケージ、“Taycan GTS”ロゴをあしらったメーターパネル/パワーメーター/スタートグラフィック、同じく“Taycan GTS”ロゴを刻んだドアシルプレート、BOSEサラウンドサウンドシステムなども装備する。オプションでカーマインレッドまたはスレートグレーネオのアクセントを配したRace-Tex のGTSインテリアパッケージや、スムーズレザーインテリア、クラブレザーインテリアなども選択可能だ。さらに、前席にはメモリーパッケージ付のアダプティブスポーツシート(18way電動調節)を装着。4+1シート仕様はオプションで用意している。
タイカン4のエクステリアについては、本年2月にマイナーチェンジしたタイカンと同様、新しいマトリックスLEDヘッドライト(HDマトリックスLEDヘッドライトはオプション設定)とバンパー、LEDテールライトなどを備えた新世代のフロントマスクおよびリアエンドなどを採用して、タイカンならではの滑らかで純粋なスタイリングを構築する。一方で内装には、ブラック/スレートグレー/ブラック&チョークベージュ2トーンのパーシャルレザーインテリアや“Taycan4”ロゴを刻んだドアシルプレートなどを標準装備。オプションでレザーフリーインテリアやレザーインテリア、クラブレザーインテリも選択できる。また、前席にはコンフォートシート(8way電動調整)を装着。4+1シート仕様はオプションで設定している。
なお、今回タイカンGTSとタイカン4を追加したことによって、タイカン・シリーズは計11のバリエーションとなり、新世代フル電動スポーツカーのタイカン・ファミリーが完成したこととなる。