“独創的な芸術作品”を謳う新生ジャガーのDESIGN VISION CONCEPT「TYPE 00」が初公開

ジャガーが“Copy Nothing”というオリジナルの信念に回帰して企画した、革新的なデザイン言語を採用するDESIGN VISION CONCEPT「TYPE 00」を米国で発表。将来のジャガー車にインスピレーションを与える力強いステートメント、憧れ、大胆なフォルムと豊かなプロポーションなどを採用。最初のプロダクションモデルは4ドアGTで、2025年後半に発表予定

 英国ジャガー・ランドローバーは2024年12月2日(現地時間)、ブランドの再構築を象徴する新生ジャガーのDESIGN VISION CONCEPT(デザイン ビジョン コンセプト)「TYPE 00(タイプ00)」を米国のマイアミ・アートウィークにおいて発表した。

▲ジャガーが“Copy Nothing”というオリジナルの信念に回帰して企画した、革新的なデザイン言語を採用するDESIGN VISION CONCEPT「TYPE 00」を米国のマイアミ・アートウィークにおいて初公開

▲ジャガーが“Copy Nothing”というオリジナルの信念に回帰して企画した、革新的なデザイン言語を採用するDESIGN VISION CONCEPT「TYPE 00」を米国のマイアミ・アートウィークにおいて初公開

 

 創業から90周年を迎えるジャガーは、2030年までに全車両にピュア電気自動車のBEVを設定し、“ラグジュアリーBEVブランド”を目指すと予告。また、新生ジャガーの各モデルは専用の「JEA(Jaguar Electric Architecture)」を採用し、WLTPモードで770km(478マイル)、EPAモードで692km(430マイル)の最大航続距離と、約15分で321km(200マイル)分を急速充電できることをターゲットに開発を進めている。

▲コンセプトカーのTYPE 00は将来のジャガー車にインスピレーションを与える、 力強いステートメント、憧れ、大胆なフォルムと豊かなプロポーションを備えたことがトピック。長いボンネット、流れるようなルーフライン、ファストバックのプロファイル、ボートテールなどでドラマチックなシルエットに仕立てる

▲コンセプトカーのTYPE 00は将来のジャガー車にインスピレーションを与える、 力強いステートメント、憧れ、大胆なフォルムと豊かなプロポーションを備えたことがトピック。長いボンネット、流れるようなルーフライン、ファストバックのプロファイル、ボートテールなどでドラマチックなシルエットに仕立てる

 

 ジャガーの創業の信念である“Copy Nothing(何もののコピーでもない)”に回帰して製作し、車名にジャガーのシンボリックなモデル「E タイプ(E-TYPE)」等にちなんだ車名を冠したコンセプトカーのTYPE 00は、将来のジャガー車にインスピレーションを与える力強いステートメント、憧れ、大胆なフォルムと豊かなプロポーションを備えたことがトピック。長いボンネット、流れるようなルーフライン、ファストバックのプロファイル、ボートテールなどでドラマチックなシルエットに仕立て、これまでの電気自動車(EV)の常識を覆すスタイリングを創出する。今回の発表では、マイアミの街の象徴的な建築物に敬意を表し、時間の経過とともに色が変化していく真鍮の独特なローズカラーからインスピレーションを得たサテンロードンローズの「マイアミピンク」と、英国の創造性に敬意を表し、1960年代のジャガーE-TYPEのオパレスセントシルバーブルーからインスピレーションを得たインセプションシルバーブルーの「ロンドンブルー」という2色のボディカラーを纏ったTYPE 00をひな壇に上げた。

▲時間の経過とともに色が変化していく真鍮の独特なローズカラーからインスピレーションを得たサテンロードンローズの「マイアミピンク」(写真・上)と、1960年代のジャガーE-TYPEのオパレスセントシルバーブルーからインスピレーションを得たインセプションシルバーブルーの「ロンドンブルー」(同・下)という2色のボディカラーを設定

▲時間の経過とともに色が変化していく真鍮の独特なローズカラーからインスピレーションを得たサテンロードンローズの「マイアミピンク」(写真・上)と、1960年代のジャガーE-TYPEのオパレスセントシルバーブルーからインスピレーションを得たインセプションシルバーブルーの「ロンドンブルー」(同・下)という2色のボディカラーを設定

 

 各部のデザインにもこだわり、フロント部は垂直なフラッシュサーフェスと水平のストライクスルー(Strikethrough)グラフィック、新しいジャガーのシグネチャーロゴを組み合わせたマスクを採用。また、精緻なヘッドライトシグネチャーが車両のコーナーを強調し、幅広さと安定感を強調する。一方でサイドビューは、流麗かつ大胆なプロポーションに、ジャガーの“J”と“r”を組み合わせた新しいモノグラムをセンターに配する23インチの大径アロイホイールを組み込んで、個性豊かで力感あふれるスタイリングを演出。また、車体の両側には手仕上げの真鍮インゴットにレーザーエッチングしたジャガーのシンボル“リーパー(leaper)”を装着した。インゴット自体は格納式で、必要に応じてリアビューカメラが出現。充電ポートやフロントエアインテークなども、必要時に現れる格納式とする。インテリア素材の繊細な模様を映し出し、テクスチャに命を吹き込む、ボディと調和したパノラミックガラスルーフを組み込んだ点も見逃せないポイントだ。そしてリアセクションは、ガラスのないテールゲートやボディと調和したガラスルーフ、独特な水平のストライクスルーグラフィックで仕立てたリアエレベーションなどによって、彫刻のような造形を形成する。ドラマチックなフルワイドテールライトを隠すことで、パワフルさとスケールを強調したことも特徴である。

▲フロント部は垂直なフラッシュサーフェスと水平のストライクスルーグラフィック、新しいジャガーのシグネチャーロゴを組み合わせた新進のマスクを採用

▲フロント部は垂直なフラッシュサーフェスと水平のストライクスルーグラフィック、新しいジャガーのシグネチャーロゴを組み合わせた新進のマスクを採用

▲流麗かつ大胆なプロポーションに、ジャガーの“J”と“r”を組み合わせた新しいモノグラムをセンターに配する23インチの大径アロイホイールを組み込んで、個性豊かで力感あふれるスタイリングを創出

▲流麗かつ大胆なプロポーションに、ジャガーの“J”と“r”を組み合わせた新しいモノグラムをセンターに配する23インチの大径アロイホイールを組み込んで、個性豊かで力感あふれるスタイリングを創出

▲車体の両側には手仕上げの真鍮インゴットにレーザーエッチングしたジャガーのシンボル“リーパー”を装着。インゴット自体は格納式で、必要に応じてリアビューカメラが出現する

▲車体の両側には手仕上げの真鍮インゴットにレーザーエッチングしたジャガーのシンボル“リーパー”を装着。インゴット自体は格納式で、必要に応じてリアビューカメラが出現する

▲インテリア素材の繊細な模様を映し出し、テクスチャに命を吹き込む、ボディと調和したパノラミックガラスルーフを装備

▲インテリア素材の繊細な模様を映し出し、テクスチャに命を吹き込む、ボディと調和したパノラミックガラスルーフを装備

▲ガラスのないテールゲートや水平のストライクスルーグラフィックで仕立てたリアエレベーションなどによって、彫刻のようなリアビューを形成

▲ガラスのないテールゲートや水平のストライクスルーグラフィックで仕立てたリアエレベーションなどによって、彫刻のようなリアビューを形成

 

 

 

 前ヒンジ式のバタフライドア(シザーズドア)とパンタグラフのテールゲートを開けると、エクステリアと同様の豊かなプロポーションで構成するモダンなインテリアが現れる。荘厳な室内には、手仕上げの3本の真鍮のラインがフロントからリアに沿って配置され、また中央には長さ3.2mの真鍮の支柱を設けて、フローティングインストルメントパネルを分割する。さらに、落ち着きのあるトラバーチンストーンはフローティングシートと中央の支柱を支える台座としての役割を担い、合わせてインテリアの豊かなレイヤード色調のインスピレーションともなる。そして、織り込まれたテキスタイルがクラフトマンシップを強調。手織りの糸からインスピレーションを得た、触り心地の良いウール混紡素材が、2つのシート、サウンドバー、床材を包み込む。ダッシュボードからデジタルスクリーンが静かに、かつドラマチックに現れ、また収納スペースは必要に応じて電動で静かにスライドして開き、隠れていた鮮やかな色彩のアクセントが見えるという可動式のテクノロジーを採用したことも注目ポイントだ。真正かつ予想外の素材と魅惑的な色彩を取り入れるというマテリアル理念に基づいて、素材に真鍮、トラバーチンストーン、テキスタイルという3つの主要な素材を使用して、より大胆なアート作品のような、独自の雰囲気を生成した点も、キャビン空間の特徴である。

▲前ヒンジ式のバタフライドア(シザーズドア)を開けると、エクステリアと同様の豊かなプロポーションで構成するモダンなインテリアが現れる

▲前ヒンジ式のバタフライドア(シザーズドア)を開けると、エクステリアと同様の豊かなプロポーションで構成するモダンなインテリアが現れる

▲室内には手仕上げの3本の真鍮のラインがフロントからリアに沿って配置され、また中央には長さ3.2mの真鍮の支柱を設けて、フローティングインストルメントパネルを分割する

▲室内には手仕上げの3本の真鍮のラインがフロントからリアに沿って配置され、また中央には長さ3.2mの真鍮の支柱を設けて、フローティングインストルメントパネルを分割する

▲ステアリングの中央部に新しいジャガーのシグネチャーロゴを配備

▲ステアリングの中央部に新しいジャガーのシグネチャーロゴを配備

 

 TYPE 00は乗員に魅惑的なエクスペリエンスを提供する装備も鋭意組み込む。まず、ボディサイドにある精巧な電動ドアを備えたボックスのなかに収納されたプリズムケース。真鍮、トラバーチン、アラバスターという3つの天然素材のトーテムを使って、気分に合わせて室内をカスタマイズできる。センターコンソール内にトーテムのひとつを配置すると、アンビエントライトや独自のサウンドスケープ、カスタマイズされたスクリーングラフィックまで、すべてが選択したトーテム素材の特性を反映したものに変化する仕組みだ。さらに、ディスプレイスクリーンにも感覚を刺激する豊かでアーティスティックなアプローチを採用。光と影を使って立体的なオブジェクトを表現する“キアロスクーロ”と称する独創的な技法を使って、独特のアニメーションを作成している。

▲ボディサイドのボックスにプリズムケースを収納。真鍮、トラバーチン、アラバスターという3つの天然素材のトーテムを使って室内をカスタマイズできる

▲ボディサイドのボックスにプリズムケースを収納。真鍮、トラバーチン、アラバスターという3つの天然素材のトーテムを使って室内をカスタマイズできる

 

 なお、ジャガーはTYPE 00のコンセプトを受け継ぐ最初のプロダクションモデルは4ドアGTとなり、2025年後半に発表予定と予告している。

 

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