ニコル・オートモビルズは、アルピナ最後の自社開発モデルとなる新型B8 GTを世界99台限定で発売すると発表した。価格は3495万~3540万円(税込み)。
ALPINA(Alpina Burkard Bovensiepen GmbH&Co)社は、ドイツのブッフローエに拠点を置くBMW車をベースにした職人の「手作り」によってハイエンドモデルを製造する自動車メーカーだ。
1965年の会社創設以来、BMWからも高い評価を受けおり、アルピナ製品はBMWの保証も受けることができる。
同社は、2025年12月31日をもって独自の車両開発、生産、販売を終了し、アルピナブランドの商標権をBMWに移行することが決まっている。
今後は新たに「BOVENSIEPEN社」として、クラシックカー関連事業への投資や、これまでと異なる情熱的で新しいモビリティの開発に挑戦していくとの発表があった。
そんなアルピナの創業家ボーフェンジーペン家が手掛け、ブッフローエ製の最後アルピナの限定モデルとなるのが新型「B8 GT」だ。
BMW ALPINA B8 GTは、独自のエレガンスと印象的なパフォーマンスを融合させた一台だ。
アルピナのクルマは一見エレガントで控えめながらも独自性のある美意識が、世界中で高く評価されている。
B8 GTも、この確立されたコンセプトに基づいて開発され、スポーティなダイナミクスとラグジュアリーカーのエレガンスを融合させている。
エクステリアにはグランツーリズモとしてのエレガントな印象を損なうことなくカーボンパーツが多用されている。
フロントバンパーのエアダクト、サイドダイブプレーン、エアブリーザーのトリム、そして新しくデザインされたディフューザーには、カーボンファイバーを使用し印象的で存在感を放つように仕上げた。
21インチのアルピナ・クラシック鍛造ホイールは、アルミニウムサテン仕上げ。ホイールセンターキャップはアルミニウムの無垢材から削り出されており、アルピナのすべての車を特徴づける細部へのこだわりを体現している。
サスペンションのセットアップも、数多くのテスト走行と開発時間をかけて徹底的に最適化された。
新たにドームバルクヘッド・ストラットによりフロントエンドの剛性アップが行われ、ステアリングレスポンスと精度が向上した。
細かなエクステリアのディテールとしては、Bピラーに施された控えめな B8 GT のロゴや、ブルカルト・ボーフェンジーペンのサインが入った B8 GT 専用にデザインされたドアシルプレートが、限定モデルの外観を一層引き立てる。
エンジンは、4.4リッターV8ビターボエンジンを搭載。最大出力466 kW(634ps)、最大トルク850Nm を発揮し、アルピナの歴史の中で最も高出力かつ強力なエンジンとなっている。これはBMW ALPINA B5 GTと同様のものだ。
トランスミッションはZF 8速スポーツオートマチックトランスミッションを搭載する。
さらにロスを減らした吸気システム、2つの新しくよりエアフローの最適化を行ったエアボックス、そしてそれに合わせたエンジンマネジメントとブースト圧の見直しの結果、9kW(13ps)の出力向上と50Nmのトルク増大を実現した。
インテリアに目を向けると、シルバーのアルピナ製フルアルミニウム・シフトパドルや高品質なアルカンターラ製ヘッドライナーなど専用のディテールが、B8 GT のラグジュアリーなキャラクターを際立たせている。
シートは4種類のバリエーションから選べる専用のフルレザーシートを装備しており、高品質なメリノレザーとアルカンターラのシートセンター部分の組み合わせが可能だ。
完璧にコーディネートされたカラーアクセント、印象的なコントラストステッチ、そしてフロントシートバックレスト上部のブルカルト・ボーフェンジーペンのサインが刺繍によって仕上げられるほか、最高級の天然なめし革であるラヴァリナを使用した社内のアルピナ・レザー工房が提供する特別なオファーも用意する。
またアルピナの特徴的な点として、ステアリングモードを「COMFORT」、「SPORT」、「SPORT+」の3つから選ぶことが出来る。
ステアリングはスポーティでダイレクトなレスポンスか、または適度に抑えの効いた穏やかなフィードバックとするかのいずれかをドライバーの好みに応じて提供する。
ボディカラーは、定番の伝統色であるアルピナ・ブルー(標準)とアルピナグリーン(標準)に加え、次の特別に選ばれた5つの専用カラーでの設定が可能だ。
ステアリング位置に関しては、右ハンドル、左ハンドルが選択可能で、左ハンドルは3495万円(税込み)、右ハンドルは3540万円(税込み)となる。