アルピナ、創業家に捧ぐ世界限定99台「BMW ALPINA B8 GT」発売

 ニコル・オートモビルズは、アルピナ最後の自社開発モデルとなる新型B8 GTを世界99台限定で発売すると発表した。価格は3495万~3540万円(税込み)。

ALPINA B8 GT

▲ALPINA B8 GT

 ALPINA(Alpina Burkard Bovensiepen GmbH&Co)社は、ドイツのブッフローエに拠点を置くBMW車をベースにした職人の「手作り」によってハイエンドモデルを製造する自動車メーカーだ。

 1965年の会社創設以来、BMWからも高い評価を受けおり、アルピナ製品はBMWの保証も受けることができる。

▲創業家ブルカルト・ボーフェンジーペン氏は、常に速い車への情熱を持ち続けた。特に大型クーペは、歴代のアルピナ製品ラインアップにとって欠かせない存在だ

▲創業家ブルカルト・ボーフェンジーペン氏は、常に速い車への情熱を持ち続けた。特に大型クーペは、歴代のアルピナ製品ラインアップにとって欠かせない存在だ

 同社は、2025年12月31日をもって独自の車両開発、生産、販売を終了し、アルピナブランドの商標権をBMWに移行することが決まっている。

 今後は新たに「BOVENSIEPEN社」として、クラシックカー関連事業への投資や、これまでと異なる情熱的で新しいモビリティの開発に挑戦していくとの発表があった。

 そんなアルピナの創業家ボーフェンジーペン家が手掛け、ブッフローエ製の最後アルピナの限定モデルとなるのが新型「B8 GT」だ。

全長×全幅×全高×5092mm×1932mm×1428mm

▲全長×全幅×全高×5092×1932×1428mm

 BMW ALPINA B8 GTは、独自のエレガンスと印象的なパフォーマンスを融合させた一台だ。

 アルピナのクルマは一見エレガントで控えめながらも独自性のある美意識が、世界中で高く評価されている。

 B8 GTも、この確立されたコンセプトに基づいて開発され、スポーティなダイナミクスとラグジュアリーカーのエレガンスを融合させている。

カーボンパーツを使用したフロントバンパーのエアダクト

▲カーボンパーツを使用したフロントバンパーのエアダクト

 エクステリアにはグランツーリズモとしてのエレガントな印象を損なうことなくカーボンパーツが多用されている。

 フロントバンパーのエアダクト、サイドダイブプレーン、エアブリーザーのトリム、そして新しくデザインされたディフューザーには、カーボンファイバーを使用し印象的で存在感を放つように仕上げた。

21インチのアルピナ・クラシック鍛造ホイール

▲21インチのアルピナ・クラシック鍛造ホイール

 21インチのアルピナ・クラシック鍛造ホイールは、アルミニウムサテン仕上げ。ホイールセンターキャップはアルミニウムの無垢材から削り出されており、アルピナのすべての車を特徴づける細部へのこだわりを体現している。

 サスペンションのセットアップも、数多くのテスト走行と開発時間をかけて徹底的に最適化された。

 新たにドームバルクヘッド・ストラットによりフロントエンドの剛性アップが行われ、ステアリングレスポンスと精度が向上した。

ブルカルト・ボーフェンジーペン氏のサインが入った B8 GT 専用にデザインされたドアシルプレート

▲ブルカルト・ボーフェンジーペン氏のサインが入った B8 GT 専用にデザインされたドアシルプレート

 細かなエクステリアのディテールとしては、Bピラーに施された控えめな B8 GT のロゴや、ブルカルト・ボーフェンジーペンのサインが入った B8 GT 専用にデザインされたドアシルプレートが、限定モデルの外観を一層引き立てる。

4.4Lのツインターボチャージャー付V8エンジン搭載、最高出力634ps、最大トルク86.7kg-mを発揮し、0-100km/h加速3.3秒、最高速度は330km/hに達する

▲4.4リッターのツインターボチャージャー付V8エンジン搭載、最高出力634ps、最大トルク86.7kg-mを発揮し、0-100km/h加速3.3秒、最高速度は330km/hに達する

 エンジンは、4.4リッターV8ビターボエンジンを搭載。最大出力466 kW(634ps)、最大トルク850Nm を発揮し、アルピナの歴史の中で最も高出力かつ強力なエンジンとなっている。これはBMW ALPINA B5 GTと同様のものだ。

 トランスミッションはZF 8速スポーツオートマチックトランスミッションを搭載する。

シリアルナンバーの記載されたエンジン部のコーションプレート

▲シリアルナンバーの記載されたエンジン部のコーションプレート

 さらにロスを減らした吸気システム、2つの新しくよりエアフローの最適化を行ったエアボックス、そしてそれに合わせたエンジンマネジメントとブースト圧の見直しの結果、9kW(13ps)の出力向上と50Nmのトルク増大を実現した。

B8 GT インテリア

▲B8 GT インテリア

 インテリアに目を向けると、シルバーのアルピナ製フルアルミニウム・シフトパドルや高品質なアルカンターラ製ヘッドライナーなど専用のディテールが、B8 GT のラグジュアリーなキャラクターを際立たせている。

 シートは4種類のバリエーションから選べる専用のフルレザーシートを装備しており、高品質なメリノレザーとアルカンターラのシートセンター部分の組み合わせが可能だ。

シート

▲シート

 完璧にコーディネートされたカラーアクセント、印象的なコントラストステッチ、そしてフロントシートバックレスト上部のブルカルト・ボーフェンジーペンのサインが刺繍によって仕上げられるほか、最高級の天然なめし革であるラヴァリナを使用した社内のアルピナ・レザー工房が提供する特別なオファーも用意する。

アルピナ製フルアルミニウム・シフトパドル

▲アルピナ製フルアルミニウム・シフトパドル

 またアルピナの特徴的な点として、ステアリングモードを「COMFORT」、「SPORT」、「SPORT+」の3つから選ぶことが出来る。

 ステアリングはスポーティでダイレクトなレスポンスか、または適度に抑えの効いた穏やかなフィードバックとするかのいずれかをドライバーの好みに応じて提供する。

センターコンソールに刻印されるシリアルナンバーとサイン

▲センターコンソールに刻印されるシリアルナンバーとサイン

 ボディカラーは、定番の伝統色であるアルピナ・ブルー(標準)とアルピナグリーン(標準)に加え、次の特別に選ばれた5つの専用カラーでの設定が可能だ。

 ステアリング位置に関しては、右ハンドル、左ハンドルが選択可能で、左ハンドルは3495万円(税込み)、右ハンドルは3540万円(税込み)となる。

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