中国BYD Autoの欧州部門がブリュッセルモーターショー2025においてエントリーEVの「ATTO2」を初公開。EV専用プラットフォーム「e-Platform3.0」を基本骨格に据えたコンパクトなクロスオーバーSUVスタイルに、広々としたキャビン空間と最新のテクノロジーを配したコクピットを採用。パワートレインには最高出力130kWを発生するモーターをフロントアクスルに配備して前輪を駆動し、駆動用バッテリーには総電力量45.1kWhまたは58.8 kWhのリン酸リチウムイオン電池「ブレードバッテリー」を搭載。欧州市場での発売は本年2月に開始予定
中国BYD Autoの欧州部門は2025年1月10日(現地時間)に開幕したブリュッセルモーターショー2025において、クロスオーバーSUVスタイルの電気自動車「ATTO2(アットツー)」を初公開した。
欧州のBYDのラインアップで「最もアクセスしやすいモデル」を標榜するATTO2は、都市部での使用に適したBセグメントのエントリーEVに位置する。エクステリアはEV専用プラットフォーム「e-Platform3.0」を基本骨格に据えた、コンパクトなクロスオーバーSUVスタイルで構成。優れた空力性能とラグジュアリーなEVデザインを再定義する未来的なカッティングエッジデザインを特徴とし、都市部の風景にも似合うスタイリングを創出する。ホイールベースを2620mmと長くとり、広いキャビン空間と高い走行安定性を確保したこともトピックだ。ボディサイズは全長4310×全幅1830×全高1675mmに設定。日本にも導入するATTO3に比べて145mm短く、45mm狭く、60mm高いディメンションに仕立てている。
インテリアについては広いキャビン空間を構築するとともに、水平基調のシャープなデザインのインパネおよびドアトリムやプレミアムなヴィーガン素材を採用したことが訴求点。センター部には様々な情報を見やすく表示する回転式の大型タッチスクリーンを配備する。前後席の乗員に豊富な自然光をもたらすパノラマガラスルーフも装備した。後席シートバックは分割可倒が可能で、ラゲッジ容量は後席使用時で400リットル、後席格納時で最大1340リットルを確保している。
パワートレインに関しては、最高出力130kWを発生するモーターをフロントアクスルに配して前輪を駆動し、駆動用バッテリーにはバッテリー温度を一定に保つバッテリーマネジメントシステムなどを含む「8in1パワーシステムアッセンブリー」とヒートポンプシステムによってエネルギーの効率的な出力を可能とした、総電力量45.1kWhまたは58.8kWhのリン酸リチウムイオン電池「ブレードバッテリー」を搭載。ブレードバッテリーを直接車体に設置し構造体としての役割をもたせることで安全性と安定性を向上させたCTB(Cell to Body)技術も採用する。一充電航続距離は欧州WLTPサイクルで45.1kWh バッテリーが312km、58.8 kWhバッテリーが420kmを実現している。
なお、ATTO2は欧州市場において本年2月に発売する予定である。