アウディが新世代プレミアム電動SUV「Q6 e-tron」のコンセプトモデル「Q6 e-tronオフロードコンセプト」を発表。電気自動車用プラットフォームのプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)とE3 1.2電子アーキテクチャー、総出力380kWを発生するクワトロ(4輪駆動)システムを採用したうえで、車高をQ6 e-tron 比で160mm高く、トレッドを同比で250mm広く設定。新開発のポータルアクスルを組み込んで、45度の傾斜を登ることも可能とする
独アウディAGは2025年1月24日(現地時間)よりオーストリアのキッツビュールで催されたFISアルペンスキーワールドカップのウィークエンドにおいて、新世代プレミアム電動SUV「Q6 e-tron」のコンセプトモデル「Q6 e-tronオフロードコンセプト(Q6 e-tron offroad concept)」を公開した。
“電動化時代のクワトロの再解釈”を標榜するQ6 e-tronオフロードコンセプトは、ポルシェと共同開発した新世代の電気自動車用プラットフォームであるプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)やE3 1.2電子アーキテクチャーの新たな可能性を示すオフロード志向のコンセプトモデルで、パワートレインには前後アクスルに電気モーターを配して総出力380kW(517ps)を発生するクワトロ(4輪駆動)システムを採用。また、車高をQ6 e-tron 比で160mm高く、トレッドを同比で250mm広く設定し、悪路での走行性能を高めるとともに、プログレッシブオフロードセグメントならではのアグレッシブなスタイリングを創出した。
フロントアクスルとリアアクスルのホイールハブアセンブリーに統合されるポータルアクスルを新設計した点もトピック。既存のポータルアクスルではホイールのトルクを約20~30%増加させるが、新設計のポータルアクスルでは50%まで増強。最高速度は175km/hにまで低下するものの、最大45度の勾配を登ることができる登坂能力を実現する。また、足もとにはストロークを伸ばした専用サスペンションと、特別にスパイクピンを打ち込んだマッドオフロードライトトラックラジアルタイヤのVENOM POWER Terra Hunter M/Tを装着して走破性を向上させた。
アウディAGのゲルノート・デルナーCEOは、Q6 e-tronオフロードコンセプトのキャラクターを「クワトロの非常にエモーティブな再解釈。アウディのPPEプラットフォームとクワトロのポテンシャルの高さを新たに示している」とコメント。そして、「このクルマに対するカスタマーの反応を見るのがとても楽しみ」と語っている。
なお、Q6 e-tronオフロードコンセプトは、本年2月1日にオーストリアのツェル・アム・ゼー空港特設コースで開催されるF.A.T. Ice Raceにおいてデモ走行を披露する予定である。