ボルボが7シーターSUV「XC90」の商品改良を敢行。新デザインのフロントマスクやインテリアの採用、新ボディカラーの追加、機能装備のバージョンアップなどを図って、フラッグシップSUVとしての魅力度をアップ
ボルボ・カー・ジャパンは2025年2月13日、フラッグシップSUV「XC90」の商品改良を行い、同日より発売した。
▲ボルボXC90 Ultra T8 AWD plug-in hybrid 価格:1294万円 全長4955×全幅1960×全高1775mm ホイールベース2985mm 車重2300kg 乗車定員7名 WLTCモード燃費13.3km/リットル EV走行換算距離73km 写真のボディカラーはブライトダスク
車種展開は以下の通り。
Plus B5 AWD:1019万円
Ultra B5 AWD:1099万円
Ultra T8 AWD plug-in hybrid:1294万円
▲ボルボXC90 Ultra B5 AWD 価格:1099万円 全長4955×全幅1960×全高1775mm ホイールベース2985mm 車重2130kg 乗車定員7名 WLTCモード燃費12.0km/リットル 写真のボディカラーはヴェイパーグレー
今回の改良は、フロントマスクの刷新や新ボディカラーの追加、ダッシュボードの形状変更、機能装備のバージョンアップなどを図って、旗艦7シーターSUVとしての訴求力をいっそう高めたことが特徴である。
▲ボルボXC90 Plus B5 AWD 価格:1019万円 全長4955×全幅1960×全高1775mm ホイールベース2985mm 車重2110kg 乗車定員7名 WLTCモード燃費12.0km/リットル 写真のボディカラーはクリスタルホワイト
まず外装では、フロントマスクをリファイン。2方向から伸びる斜線が重なり合うグラフィカルなパターンを取り入れたフロントグリル、マトリックスデザインLEDでスリムになったトールハンマーヘッドライト、彫刻的な造形のボンネット、よりスタイリッシュな形状に刷新したフロントバンパーなどにより、いっそう現代的でダイナミックなフェイスに進化する。また、新ボディカラーとして瀟洒なSUVスタイルを際立たせる「マルベリーレッド」を追加した。
▲2方向から伸びる斜線が重なり合うグラフィカルなパターンを取り入れたフロントグリル、マトリックスデザインLEDでスリムになったトールハンマーヘッドライト、彫刻的な造形のボンネット、よりスタイリッシュな形状に刷新したフロントバンパーなどにより、いっそう現代的でダイナミックなフェイスに進化する
インテリアについては、現代的なスカンジナビアンデザインの粋を集めた新しいフロントキャビンを採用したことがトピック。ダッシュボードは従来よりも直線的な形状に変更し、100%リサイクル素材を使用したプレミアムなステッチ入りのテキスタイルパネルとウッドパネルを組み合わせて、より上質なコクピットを創出する。また、ルーバーを従来の横バーから縦バーに変更するとともに、凝ったデザインの枠を配したエアダクトを採用。イルミネーションの改良を図って、夜間のラグジュアリーなムードをいっそう盛り上げるようアレンジしたことも特徴である。さらに、既存のXC90オーナーからのフィードバックに応えてセンターコンソールにカップホルダーを設置し、合わせて収納スペースを増やすとともにワイヤレス充電器をセンターコンソールの前側に移設して収納エリアと分けることで、より使い勝手を向上させた。
▲ダッシュボードは従来よりも直線的な形状に変更し、100%リサイクル素材を使用したプレミアムなステッチ入りのテキスタイルパネルとウッドパネルを組み合わせて、より上質なコクピットを創出する。日本導入モデルのハンドル位置は右
ボルボの最新EVに採用している新しいインターフェイスを導入した点も見逃せない。センターディスプレイは従来の9インチから11.2インチに拡大し、ピクセル密度も21%引き上げて、操作性と視認性を大幅にアップ。また、スクリーンに表示される機能の構成を変更し、マップやメディア、電話など、よく使うアプリや操作系がホーム画面に表示されるよう刷新する。さらにコンテクスチュアルバーには、例えば低速走行時には車外カメラのアイコンが表示されて狭い場所での運転をサポートするなど、状況に即して表示内容が変わったり、最近使ったアプリが表示されたりするようアレンジした。加えてプラグインハイブリッドモデルでは、ホーム画面の「ドライブモード」から「ピュアモード」「ハイブリッドモード」「パワーモード」などシチュエーションにあった最適なドライブモードに簡単にアクセスできるよう設定変更。長距離のドライブでは優れたレスポンスとパワフルな走りを楽しみ、街の中心部に着いたときには電気のみでゼロエミッションでの走行へとワンタップで切り替えることができるなど、よりシームレスなドライブ体験を実現している。
一方、オーディオシステムではスピーカーメッシュのデザインを一新した「Bowers&Wilkins ハイフィデリティオーディオシステム」をオプション設定。1410Wの高出力、19個のスピーカーとサブウーファーによって、臨場感あふれるサウンドが楽しめる。
シートの仕様としては、ファインナッパレザーのほかにボルボ独自のリサイクル素材とバイオ素材から生成したキルティング仕上げの「ノルディコ」や、100%リサイクルポリエステルで仕立てた「ネイビーヘリンボーンウィーブテキスタイル」など多彩な素材を採用して、サステナブルでありながら上質で快適な空間を提供する。
パワートレインの進化も図る。48Vマイルドハイブリッドシステムを採用するPlus B5 AWDとUltra B5 AWDは、新たにミラーサイクル化して燃費効率を約5.3%高めた1968cc直列4気筒DOHC16V直噴ガソリンインタークーラー付ターボエンジン(最高出力250ps/5400~5700rpm、最大トルク360Nm/2000~4500rpm)+電気モーター(最高出力10kW/3000rpm、最大トルク40Nm/2250rpm)+リチウムイオンバッテリー(容量8.4Ah)+電子制御8速ATギアトロニック+電子制御AWDを搭載。WLTCモード燃費は12.0km/リットルを成し遂げる。また、シャシー面では新しいダンパーを組み込み、乗り心地をいっそう向上させた。
▲48Vマイルドハイブリッドシステムを採用するPlus B5 AWDとUltra B5 AWDは、新たにミラーサイクル化して燃費効率を約5.3%高めた1968cc直列4気筒DOHC16V直噴ガソリンインタークーラー付ターボエンジン(250ps/360Nm)+電気モーター(10kW/40Nm)+リチウムイオンバッテリー(容量8.4Ah)+電子制御8速ATギアトロニック+電子制御AWDを搭載
一方、Ultra T8 AWD plug-in hybridはプラグインハイブリッドの1968cc直列4気筒DOHC16V直噴ガソリンインタークーラー付ターボエンジン(最高出力317ps/6000rpm、最大トルク400Nm/3000~5400rpm)+電気モーター(前:最高出力52kW/3000~4500rpm/最大トルク165Nm/0~3000rpm、後:最高出力107kW/3280~1万5900rpm/最大トルク309Nm/ 0~3280rpm)+リチウムイオンバッテリー(総電力量18.8kWh)+電子制御8速ATギアトロニック+電子制御AWDを搭載。WLTCモード燃費は13.3km/リットル、EV走行換算距離(等価EVレンジ)は73kmを実現する。また、シャシー面では車体、路面、ドライバーを1秒間に500回モニターするアクティブシャシーと連動したエアサスペンションを組み込んだ。
▲Ultra T8 AWD plug-in hybridはパワートレインにプラグインハイブリッドの1968cc直列4気筒DOHC16V直噴ガソリンインタークーラー付ターボエンジン(317ps/400Nm)+電気モーター(前:52kW/165Nm、後:107kW/309Nm)+リチウムイオンバッテリー(総電力量18.8kWh)+電子制御8速ATギアトロニック+電子制御AWDを採用
なお、全モデルで車体の一部に遮音材を追加。風切り音やロードノイズをさらに低減して、キャビン空間の静粛性を高めている。