BMWジャパンは8月29日、第3世代となる新型1シリーズを発表し、同日より販売を開始した。ユーザーへの納車は11月以降を予定している。
▲BMW・M135i・xドライブ 価格:8SAT630万円 全長4355×全幅1800×全高1465mm ホイールベース2670mm 乗車定員5名 M135i・xドライブはメッシュデザインのキドニーグリルを採用するとともにグリルやエアインテークトリム、ミラーキャップ等をセリウムグ レーに統一することでよりアグレッシブな外観を演出した
車種展開は以下の通り。
118i:334万円
118iプレイ:375万円
118i・Mスポーツ:413万円
M135i・xドライブ:630万円
▲M135i・xドライブは直径100mmのデュアルエグゾーストテールパイプを装着。日本のBMW車として初となるタイヤスリップ・コントロール・システム(ARB)を組み込んでアンダーステアを大幅に抑制した
今回のモデルチェンジで3代目となる新型1シリーズは、歴代初のFF用プラットフォームを採用すると同時に、最新のデザインコンセプトや運転支援システムなどを精力的に取り入れたことが訴求点だ。まずエクステリアでは、大型化し中央部が連結した新世代デザインのキドニーグリルと、くっきりとした造形の4灯ヘキサゴナルLEDヘッドライトを採用することで、より若々しくスポーティなフロントマスクを実現。サイドビューでは無駄を省いてくっきりとしたプレスラインを際立たせ、同時にリアホイールを強調するような力強いシルエットをまとって、端正かつスリークなルックスに仕上げる。そしてリアセクションでは、低重心なシルエットに新デザインのL字型テールライトを組み込んで、ひと目で1シリーズと分かる個性的な後ろ姿を創出した。ボディ自体も進化し、高張力鋼板とアルミニウムを効果的に組み合わせた骨格により、高いボディ剛性を確保しながら最大30kgの軽量化を果たしている。
▲5.1インチのメーターパネルディスプレイおよび8.8インチのコントロールディスプレイに加えて、オプションで10.25インチのディスプレイを2つ備えた最新のBMWライブ・コクピットや大型化したBMWヘッドアップディスプレイをラインアップする
インテリアについては、FFレイアウトの採用により後席部足もとのスペースが従来比で約40mm広くなり、かつ乗降もしやすくなるなど、キャビン空間の機能性が大幅に改善される。また、5.1インチのメーターパネルディスプレイおよび8.8インチのコントロールディスプレイに加えて、オプションで10.25インチのディスプレイを2つ備えた最新のBMWライブ・コクピットや大型化したBMWヘッドアップディスプレイをラインアップするなど、先進機構を積極的に採用。さらに、Qi対応の機器(スマートフォン等)を充電できるワイヤレス充電機能を全車に標準装備した。ラゲッジルームに関しては、容量を従来比で20リッター増加して380リッターを確保。後席を倒すと、最大1200リッターまで拡大する仕組みだ。
▲一体型ヘッドレストを備えたMスポーツシートを設定。深さのある座面と厚みのある シートクッション、そして立体的なサイドサポートにより、タイトなコーナリング時においても乗員をしっかりとホールドする。後席部は足元の空間が従来より広がった
アルミニウム製のフロントフード下に収まるパワートレインは、118i系グレードが1499cc直列3気筒DOHC直噴ガソリンエンジン(140ps/220N・m)+電子制御式7速DCTを搭載して前輪を駆動。高性能グレードのM135i・xドライブが1998cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンエンジン(306ps/450N・m)+電子制御式8速ATを搭載し、インテリジェント4輪駆動システムのxドライブを組み合わせる。また、M135i・xドライブには新開発の機械式トルセンリミテッドスリップディファレンシャルを標準装備した。
▲ラゲッジルーム容量は従来比で20L増加して380Lを確保。後席を倒すと最大1200Lまで拡大する
運転支援システムの拡充もアピールポイントだ。新型1シリーズには、日本のBMW車として初となるタイヤスリップ・コントロール・システム(ARB)を採用。ARBはエンジンコントロールユニットで直接スリップ状況を感知し、ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)を経由することなく、従来よりも約3倍の速さでその信号を直接エンジンに伝達する先進機能だ。前輪駆動車特有の、コーナリング時に車両が外側に膨らんでしまう現象(アンダーステア)を大幅に抑制し、より俊敏でスムーズな走りを可能としている。ほかにも、新たにレーンチェンジウォーニングや後部衝突警告機能、クロストラフィックウォーニング(リア)、スピードリミット情報表示機能が追加されたドライビングアシストを標準装備。さらに、直近に前進した50mの軌跡を記憶し、その軌跡通りに後退する際にステアリング操作を自動で行うリバースアシストを備えたパーキングアシストを全車に標準で採用した。
▲M135i・xドライブにはダブルVANOSやバルブトロニックを組み込んだ1998cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンエンジンを採用。最高出力は306ps/5000~6250rpm、最大トルクは450N・m/1750~4500rpmを発生する
先進機能の充実ぶりも注目点。AI技術を活用することで、音声で車両の操作や情報へのアクセスが可能となるBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントや車載通信モジュールによりドライバーとクルマ、そして取り巻く情報をITネットワークでつなぐBMWコネクテッド・ドライブなどを設定している。