【ニッポンのSUV】レクサスLBX MORIZO RRは超一級の走りを実現。「大人のHOTスポーツ」の称号が似合う

レクサスLBX MORIZO RR/価格:6MT/8SAT 650万円。MORIZO RRは豊田章男会長の熱い思いから誕生。モータースポーツ活動で得た技術を投入した4WDスポーツ。レクサス初のMTを設定

レクサスLBX MORIZO RR/価格:6MT/8SAT 650万円。MORIZO RRは豊田章男会長の熱い思いから誕生。モータースポーツ活動で得た技術を投入した4WDスポーツ。レクサス初のMTを設定

サーキットでも楽しい本格派。6速MTも選べる!

 レクサスLBXは、プレミアムだけどカジュアルなSUV。サイズのヒエラルキーを超え、新たな価値を創造することに挑んだ意欲作である。開発コンセプトは、L=レクサス、B=ブレークスルー、X=クロスオーバーの車名のとおり、常識を打破した「本物を知る人が素の自分に戻って気負いなく乗れるコンパクトラグジュアリー」だ。

 標準車の完成度も高いが、注目はMORIZO RR。豊田章男会長の「こんなクルマがほしい」という思いを実現したリアルスポーツだ。開発にはレーシングドライバーの佐々木雅弘選手が参画。開発関係者は、佐々木選手から、「どうやったら速くではなく、どうやったら楽しく走れるかを教えてもらった」と説明する。

リア

エンジン

 最大の注目ポイントは、やはりパフォーマンス。パワートレーンは進化型GRヤリスと同じ、304ps/400Nmを発揮する1.6リッター直3ターボ(G16E-GTS型)。トランスミッションは8速ATと6速iMTが同価格(650万円)でラインアップされた。

 外観はアグレッシブだ。MORIZO RRは、パワフルなエンジン性能を引き出せるよう、幅広の19インチタイヤを履かせ、車体から足回りまでパーフェクトに仕上げられている。空力性能を一段と磨いた4190×1840×1535mmのボディは標準LBXより20mm幅広く10mm低い。視覚的には数値以上にワイド&ローになったと感じる。

 走りは超刺激的だ。ドライビングポジションは完璧。着座位置を低めるとともに、フットペダルの角度が最適化され、すべてがしっくりくる。

 もちろん強力なエンジンは刺激抜群。グッと盛り上がる強烈な加速は鮮烈である。それをコーナーを立ち上がるたびに味わうことができるのだ。最高である。エンジンはレスポンスに優れ、レッド表示となる7000rpmまで一気に吹け上がる。

 いくつか選べるアクティブサウンドコントロールの音質やATの変速もレクサスにふさわしく味付けされている。MORIZO RRは、ただ速いだけではなく実に洗練され、抜群に楽しい。

インパネ

タイヤ

 GRカローラと共通性が高い4WDシステムは、駆動力配分の選択により走り味が変化。車体も強靭である。足回りには、フロントロアアームに「REDS」という世界初のレスポンス向上減衰構造を採用。雑味のないスッキリとした操舵感と、意のままに反応するハンドリングを実現した。サイドブレーキは、いまや少数派のレバー式。操作することで、走りのアクションのきっかけを作れるのは楽しい。

 佐々木選手は「野性味あふれるパワーだけでなく、シャシーを中心にレクサスの上質さを加味しました。心がけたのは「無駄の演出」です。ローンチコントロール(AT)やサウンドコントロール、排気系のバブリングなどはまさにそれ。そこまでこだわらなくても、というレベルまで煮詰めました」と語ってくれた。

 MORIZO RRは資質の高さをストレートに実感する実力車。相棒として共に過ごす時間が増えるほど、よき遊び相手になってくれるに違いない。

真横

チャート

諸元

 

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