カスタマー向けレーシングカーのアルピーヌA110 GT4が「A110 GT4+」に進化

アルピーヌがカスタマー向けレーシングカーのGT4カテゴリーに準拠する「A110 GT4エボ」のアップデート版となる「A110 GT4+」を発表。カーボンファイバー製パーツのデザイン変更および拡充や、ターボチャージャーの過給と冷却システムの改良、新エキゾーストシステムの組み込みなどを実施してパフォーマンスと信頼性を大幅アップ

 仏アルピーヌは2025年3月20日(現地時間)、アップデートしたカスタマー向けレーシングカーの「A110 GT4+」を発表した。

▲アルピーヌがアップデートしたカスタマー向けレーシングカーの「A110 GT4+」を発表。車両価格は税別で22万ユーロ(約3570万円)に設定

▲アルピーヌがアップデートしたカスタマー向けレーシングカーの「A110 GT4+」を発表。車両価格は税別で22万ユーロ(約3570万円)に設定

 GT4カテゴリーに準拠する従来の「A110 GT4エボ(A110 GT4 Evo)」の進化版となる「A110 GT4+」は、サーキットレースのみならずラリーシーンからの知見も活かしたカーボンファイバー製パーツの造形変更および拡充や、ターボチャージャーの過給と冷却システムの改良、新エキゾーストシステムの組み込みなどを実施して、パフォーマンスと信頼性を大幅に高めたことが特徴である。

▲A110 GT4+はサーキットレースのみならずラリーシーンからの知見も活かした改良を施す

▲A110 GT4+はサーキットレースのみならずラリーシーンからの知見も活かした改良を施す

 まずエクステリアでは、エアロダイナミクスの最適化を狙って新造形のカーボンファイバー製リアバブル(リアウィンドスクリーン)や、強度も増した新カーボンファイバー製フロントスプリッターなどを採用。また、過給システムと冷却システムの改善も図り、A110ラリーGT+で得た知見を活かしたカーボンファイバー製エアボックスの採用やフロントラジエータの大型化、ギアボックススペーサーの再設計などを実施する。合わせて吸排気系の改良も図り、新タイプのマニホールドやエキゾーストシステム、インタークーラーなどを組み込んで、信頼性と耐久性をいっそう向上させた。

▲エアロダイナミクスの最適化を狙って新造形のカーボンファイバー製リアバブル(リアウィンドスクリーン)や、強度も増したカーボンファイバー製フロントスプリッターなどを採用する

▲エアロダイナミクスの最適化を狙って新造形のカーボンファイバー製リアバブル(リアウィンドスクリーン)や、強度も増したカーボンファイバー製フロントスプリッターなどを採用する

▲過給システムと冷却システムの改善も実施。カーボンファイバー製エアボックスの採用やフロントラジエータの大型化、ギアボックススペーサーの再設計などを行う。吸排気系の改良も図り、新タイプのマニホールドやエキゾーストシステム、インタークーラーなどを装備

▲過給システムと冷却システムの改善も実施。カーボンファイバー製エアボックスの採用やフロントラジエータの大型化、ギアボックススペーサーの再設計などを行う。吸排気系の改良も図り、新タイプのマニホールドやエキゾーストシステム、インタークーラーなどを装備

 パワートレインに関しては、通常モデルに採用する1798cc直列4気筒DOHC直噴ターボエンジンを専用チューニングで搭載。最高出力は各レースカテゴリーのBoP(性能調整)に準拠したうえで350~400 bhpを発生する。また、トランスミッションには3MOの6速シーケンシャルギアボックスを組み合わせ、ステアリングにXAPテクノロジー製のパドルシフトを配備。さらに、駆動系にはリミテッドスリップディファレンシャルやアジャスタブルトラクションコントロールを、シューズには前9J/後10J×18サイズのホイールを、制動機構にはブレンボ製前6ピストン/後4ピストンキャリパーおよびボッシュ製モータースポーツアジャスタブルABSを、内部にはFIA認証ロールバーと専用バケットシート+Sabelt製6点式ハーネスを組み込む。車重は1080kgに仕立てた。

▲パワートレインには専用チューニングの1798cc直列4気筒DOHC直噴ターボエンジンを搭載。最高出力は各レースカテゴリーのBoP(性能調整)に準拠したうえで350~400 bhpを発生する。トランスミッションには3MOの6速シーケンシャルギアボックスを組み合わせ、ステアリングにXAPテクノロジー製のパドルシフトを配備。制動機構にはブレンボ製前6ピストン/後4ピストンキャリパーおよびボッシュ製モータースポーツアジャスタブルABSを組み込む

▲パワートレインには専用チューニングの1798cc直列4気筒DOHC直噴ターボエンジンを搭載。最高出力は各レースカテゴリーのBoP(性能調整)に準拠したうえで350~400 bhpを発生する。トランスミッションには3MOの6速シーケンシャルギアボックスを組み合わせ、ステアリングにXAPテクノロジー製のパドルシフトを配備。制動機構にはブレンボ製前6ピストン/後4ピストンキャリパーおよびボッシュ製モータースポーツアジャスタブルABSを組み込む

 なお、A110 GT4+の車両価格は税別で22万ユーロ(約3570万円)に設定。従来モデルのA110 GT4およびA110 GT4エボのアップグレードキットも税別3万4000ユーロ(約552万円)~で用意している。

 

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