マセラティがクラフトマンシップを極める新拠点「オフィチーネ・フォーリセリエ・マセラティ」を、伊モデナのヴィアーレ・チロ・メノッティに位置するマセラティ工場内に設立。豊富なエクステリアカラー、リバリー、ブレーキキャリパー、ホイール、そしてインテリアの組み合わせを、専属のデザイナーとともに作り上げることが可能。同施設のオープニングを記念したワンオフの特別仕様車として「MC20 チェロ“Less is More…?”」も披露
伊マセラティは2025年3月26日(現地時間)、クラフトマンシップを極めるカスタマイズの新拠点「オフィチーネ・フォーリセリエ・マセラティ(Officine Fuoriserie Maserati)」を、伊モデナのヴィアーレ・チロ・メノッティに位置するマセラティ工場内に創設したと発表。合わせて、同施設のオープニングを記念したワンオフモデルの特別仕様車「MC20 チェロ“Less is More…?”」を公開した。
新たなカスタマイズ施設となる「オフィチーネ・フォーリセリエ・マセラティ」では、豊富なエクステリアカラー、リバリー、ブレーキキャリパー、ホイール、そしてインテリアの組み合わせを、専属のデザイナーとともに作り上げることが可能。すべてはショールームから始まり、顧客専用に改装されたフォーリセリエ・ラウンジにはカタログやオーダーメイド素材を揃え、専用のコンフィギュレーターを用意する。ここで、フォーリセリエのチームとマセラティのデザイナー、そして顧客が対話を重ねながら、仕様を決める流れだ。カスタマイズは基本的にカタログから選ぶ手法と、顧客の特別なリクエストに基づいて唯一無二のワンオフモデルを製作する完全テーラーメイドの「ビスポーク」の2つのパターンを用意する。
カタログから選ぶ手法では、数千もの組み合わせの中から効率的にカスタマイズできるようにアレンジした「フォーリセリエ・コルセ(Fuoriserie Corse)」と「フォーリセリエ・フトゥーラ(Fuoriserie Futura)」という2つのコレツィオーネを設定する。
コレツィオーネ・コルセは時代を超越したスタイルを愛し、気品のあるドライブを楽しみたいユーザーに向けた仕様で、伝統的な色彩と素材を現代的に再解釈して採用する。カラーリングはアイコニックなレーシングカーのデザインを取り入れ、現代的なタッチを加えつつペイントだけで表現。ステッカーは一切使用しない。また、スポーティでありながら洗練された印象をもたらす、“ドリームライン”と称するカラーアクセントを配して、スタイリングの美しさをいっそう強調。さらに、エクステリアにはボディカラーに調和する新色の専用ブレーキキャリパーやアルマイト処理、ポリッシュ仕上げなどを、インテリアにはタンニンレザーにインスパイアされた新しいレザーカラーや、伝統的なコウムドメランジウールを彷彿とさせるモダンなトリム表皮を設定している。
一方でコレツィオーネ・フトゥーラは、未来志向でテクノロジーや新しい素材を好み、変化を楽しむユーザーに向けた仕様で、最新技術を活用した素材と色彩を採用。具体的には、インテリアデザインやプロダクトデザイン、スポーツウェア分野から着想を得た新素材を組み合わせ、スタイルラボとして従来の枠にとらわれない試みを精力的に取り入れて、美しさだけでなく素材の性能や環境への配慮を重視する。ボディカラーにはより大胆でインダストリアルな色調を導入し、独特な質感やマット仕上げを施すとともに、新鮮なビジュアルインパクトを実現したツートンのカラーリングも設定する。内包するインテリアにも、先進的なアレンジや新素材を積極的に採用した。
完全テーラーメイドのビスポークについては、顧客の要望を完全に新しい形で具現化する仕様で、マセラティのクリエイティブ部門と顧客が協力して特別モデルを生成。オフィチーネ・フォーリセリエ・マセラティのカスタマイズプログラムの究極の形に位置し、顧客のマセラティ車に対する夢を現実のものに昇華させる。
▲オフィチーネ・フォーリセリエ・マセラティでは豊富なエクステリアカラー、リバリー、ブレーキキャリパー、ホイール、そしてインテリアの組み合わせを、専属のデザイナーとともに作り上げることが可能。すべてはショールームから始まり、顧客専用に改装されたフォーリセリエ・ラウンジにはカタログやオーダーメイド素材を揃え、専用のコンフィギュレーターを用意する
なお、ボディカラーについては最新技術を導入した4000㎡の専用塗装スペースを設置したことがトピックで、既存の塗装エリアにおいて手作業による塗装の準備と品質管理を行った後、新設の革新的な塗装エリアへ移り、最先端技術を用いたプロセスが実施される。自動塗装の後は、3つのプロセスに分かれ、洗浄、ロボットによる塗装と乾燥、80℃での焼成を含む二重焼成を実施。最後に、職人が細部にわたるカスタマイズを施して仕上げるという。また、オフィチーネ・フォーリセリエ・マセラティのフル稼働時には最大110名の高度に専門化されたスタッフが対応可能で、そのうち40名はすでにトレーニングを受け、すべてのマセラティのワンオフモデルに対して最高の品質を保証するスキルを備えているそうだ。
オフィチーネ・フォーリセリエ・マセラティのオープニングを記念した特別仕様車「MC20 チェロ“Less is More…?”」に話を移そう。
ベース車はマセラティの新世代スーパーオープンスポーツの「MC20チェロ」で、シンプルで抽象的な形状を讃えつつ、洗練されたミニマルな美学を追求した“バウハウス”の芸術運動からインスピレーションを得たデザインを採用する。
エクステリアは“ブルーコルセマット”のボディカラーを基調に、点や線、三角形や長方形といった幾何学模様、そしてトライデントを描く独自のリバリーなどをボンネットやリアカウルにリズミカルに配して、個性的かつ印象深いスタイリングを創出。幾何学模様の色彩は最初のマセラティのレーシングカーに使用された“ロッソカパンネッレグロス”から、モデナの紋章を想起させる“ジャッロアヴィアペルヴィアグロス”、そして「MC20」の発売時カラーである“ビアンコアウダーチェ”まで多岐に渡り、また“アズーロヒンメルブラウ”と“ネロ”のディテールを加えるともに、オレンジの“アランチョデビル”や「ギブリSSクーペ」のカスタマイズで使用した“ヴィオラサルキ”もアクセントとして取り入れる。ちなみに、アランチョデビルはマセラティ250Fを駆ったF1史上初の女性ドライバーであるマリア・テレーザ・デ・フィリッピス(Maria Teresa de Filippis)の栄誉を称えたカラーだ。一方、足もとには20インチのコルサフォルジアティオパックホイールを装着し、前輪には赤のプロファイルに黄色のハブキャップを、後輪には黄色のプロファイルに青のハブキャップを採用。ブレーキキャリパーは“ブルークラシック”で塗装した。
▲“ブルーコルセマット”のボディカラーを基調に、点や線、三角形や長方形といった幾何学模様、そしてトライデントを描く独自のリバリーなどをボンネットやリアカウルにリズミカルに配して、個性的かつ印象深いスタイリングを創出する
インテリアについては、シックなブラックを基調にマセラティのブランドカラーであるブルーのアクセントを効果的に配備。また、シート後方のパネルにはトライデントと幾何学模様、“Maserati FUORISERIE”および“less is more…?”のロゴを刻んだ専用プレートを装着している。