ポルシェがヘリテージデザイン戦略の第3弾となる特別仕様車「911スピリット70」を発表。現行の911カレラGTSカブリオレをベースに、モダンな色合いで深みのあるオリーブネオの専用ボディカラーやレーシーな装飾グラフィック、はためくチェッカーフラッグを彷彿とさせる伝統のパシャ柄を配したインテリアなどを採用して、Porsche Exclusive Manufakturの新たなエネルギーを表現
ポルシェ ジャパンは2025年4月23日、911(992.2)の特別限定モデルとなる「911スピリット70(911 Spirit 70)」を発表し、同日より予約受注を開始した。車両価格は3341万円で、生産台数は全世界で1500台に設定する。
▲ポルシェ911スピリット70 価格:3341万円 全長4553×全幅1852mm ホイールベース2450mm 車重(DIN)1675㎏ ボディカラーには濃厚で深みのあるモダンな色合いのグリーン“オリーブネオ”を特別に開発して採用。ここにグロスブラックシルク仕上げの3本デコレーティブストライプおよび911ロゴを配する
今回の特別限定モデルは、1950年代から1960年代初頭のスタイルを再現して2020年に登場した「911タルガ4Sヘリテージデザインエディション(911 targa4S Heritage Design Edition)」、ナナサンカレラこと911カレラRS2.7をオマージュして2022年に登場した「911スポーツクラシック(911 Sport Classic)」に続く、ポルシェのヘリテージデザイン戦略の第3弾モデルに位置。ベースモデルは3591cc水平対向6気筒DOHCエンジンにコンプレッサーとタービンホイールの間に電気モーターを配した1基の電動ターボチャージャー(最高出力485ps/最大トルク570Nm)、専用セッティングの8速デュアルクラッチトランスミッション(PDK)、トランスミッション内に組み込んだ永久磁石同期モーター(最高出力41kW/最大トルク150Nm)、そして400Vの電圧で作動する総電力量1.9 kWhのリチウムイオンバッテリーで構成するハイブリッドシステムを搭載してシステム最高出力398kW(541ps)、最大トルク610Nmを絞り出す911カレラGTSカブリオレで、製作はポルシェのビスポーク部門であるポルシェエクスクルーシブマニュファクチャー(Porsche Exclusive Manufaktur)が担当する。
▲ベース車は911カレラGTSカブリオレ。パワートレインは3591cc水平対向6気筒DOHCエンジンに1基の電動ターボチャージャー(485ps/570Nm)、8速デュアルクラッチトランスミッション(PDK)、トランスミッション内に組み込んだ永久磁石同期モーター(41kW/150Nm)、400Vの電圧で作動する総電力量1.9kWhのリチウムイオンバッテリーで構成するハイブリッドシステムを搭載。システム最高出力は398kW(541ps)、最大トルクは610Nmを発生する
まずボディカラーには、濃厚で深みのあるモダンな色合いのグリーン“オリーブネオ”を特別に開発して採用。ここに、グロスブラックシルク仕上げの3本デコレーティブストライプおよび911ロゴやサイドのデコレーティブグラフィックおよび円形スタートナンバー(通称ロリポップ)&PORSCHEロゴ、サテンブラックのフロントエプロンとリアエンド、サテンブラック&ブロンズ塗装のフックス(Fuchs)デザイン20/21インチSport Classicアルミホイールなどを特別装備して、独特の視覚的存在感を強調する。また、ルーフにはブラックのソフトトップとフロントウインドウフレームを配備。さらに、フロントフード中央先端には1963年の歴史的なクレストとほぼ同仕様のポルシェクレストを、フロントフェンダーにはゴールドカラーの“Porsche Exclusive Manufaktur”バッジを、リアグリルには1950年代に10万キロ達成時に授与されたポルシェ356のバッジをイメージした“PORSCHE heritage”バッジを、リアパネルには亜鉛メッキを施したゴールドの“PORSCHE”および“911 Spirit 70”ロゴを装着して、革新と伝統を表現したモデルであることを際立たせた。
内装については、従来のジャカードベロアの代わりにフロック糸を使ったテキスタイルを採用して、チェッカーフラッグを彷彿とさせる伝統のパシャ柄をブラック/オリーブネオのカラーで再現した表皮を、18wayスポーツシートプラスやダッシュボードおよびドアのセンターパネル、グローブボックスの内側、ラゲッジコンパートメントのマットに配したことがトピック。パシャ柄はオプションでシートバックレストのデコレーティブインレイにも配備することができる。オリーブネオのデコレーティブステッチを施したエレガントなバサルトブラックのクラブレザートリムとバサルトブラックのクラブレザーインテリアパッケージも標準で装備した。また、12.65インチメーターディスプレイとスポーツクロノストップウオッチにはホワイト指針とポルシェ356を彷彿とさせるグリーンの数字を採用。さらに、センターコンソール収納コンパートメントにはエンボス加工で“PORSCHE Exclusive Manufaktur”ロゴを入れ、ダッシュボードには専用の911 Spirit 70 シリアルプレートを装着した。
▲チェッカーフラッグを彷彿とさせる伝統のパシャ柄をブラック/オリーブネオのカラーで再現した表皮や、オリーブネオのデコレーティブステッチを施したバサルトブラックのクラブレザートリム、バサルトブラックのクラブレザーインテリアパッケージを装備。ハンドル位置は左と右を設定
ポルシェは911スピリット70の登場と合わせて、Apple Vision Pro用の新しいアプリの提供も開始する。これによりユーザーは70年代の911に浸れ、さらに理想のモデルをデザインすることが可能。911スピリット70を段階的にカスタマイズし、その年代の象徴的なデザインについて貴重な洞察を得ることができるという。なお、新しいアプリは今春よりApp Storeで無料提供される予定である。