マツダが上海国際モーターショー2025において新型電動クロスオーバーSUV「MAZDA EZ-60」を披露。EZ-60は中国におけるマツダの合弁事業のパートナーである長安汽車の協力のもと、長安マツダが開発・製造を行う新型電動車の第2弾に位置。車種展開としては電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)の2機種を設定。発売は2025年中を予定
マツダは2025年4月23日、同社が出資する現地法人の長安マツダ汽車有限公司が上海国際モーターショー2025において新型電動クロスオーバーSUVの「MAZDA EZ-60(マツダ・イージーシックスティ)」を初公開したと発表した。
マツダは「ひと中心」の価値観のもと、「走る歓び」を進化させ続け、ユーザーの日常に移動体験の感動を創造し、「生きる歓び」を届けることを会社の方針に掲げている。中国市場ではとくに電動化モデルの拡充に注力し、今回のショーにおいてはマツダと合弁事業のパートナーである重慶長安汽車股份有限公司の協力のもと、長安マツダが開発・製造を行う、昨年デビューのEZ-6に続く新型電動車(新エネルギー車)の第2弾で、2025年内の発売を予定する「MAZDA EZ-60」をひな壇に上げた。
長安マツダの出展テーマである「馭電新境(ユー・デン・シン・ジン)=電動車で新境地を切り拓く」のもと、大々的に披露されたEZ-60は、エレガントかつモダンなスタイリング、毎日の運転が楽しい人馬一体の走行性能、車内外の生活をシームレスにするスマート機能を備えたうえで、電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)の2機種を設定して、ユーザーの幅広いのニーズ・嗜好に幅広く対応したクロスオーバーSUVに仕立てたことが特徴である。
デザインについては“FUTURE+SOUL×MODERN”をテーマに据え、マツダデザインが追求するエレガントなスタイリングを、新しい生活様式をイメージさせるモダンな造形と融合させたことが訴求点。また、ボンネット先端部などに空気の通り道を配することにより、近未来的な印象を醸成するとともに、優れた空力特性、高速走行時の電力消費効率の向上に貢献する。ボディサイズは全長4850×全幅1935×全高1620mmに設定した。
機能面に関しては、音声、タッチ、ジェスチャーといった様々な方法での操作が可能なスマートキャビン、運転支援および事故の回避・被害低減を図るインテリジェントドライブ、車外からでも音声操作が可能なインテリジェントパーキングなど、安全および利便性を高めるスマート機能を採用したことがトピック。コクピットには26.45インチの5K一体薄型センターディスプレイと3Dヘッズアップディスプレイを配備し、前方に大きく表示される情報やビジュアルが安心安全をサポートしながら、未来感あふれる運転体験を提供する。また、3個のスピーカーと立体音響システムを介して、臨場感あふれる音響を実現。合わせて、ヘッドレスト内蔵のスピーカーにより運転席と助手席で異なる音楽を聴くことを可能とした。
走行性能については、ピュア電動パワートレインのBEVモデルと、プラグインハイブリッドのPHEVモデルを設定したうえで、BEVモデル47:53/PHEVモデル50:50という優れた前後重量配分にRWDの駆動レイアウト、前ストラット式/後マルチリンク式のサスペンション、多様な運転シーンに対応する電子制御ダンパーを採用することにより、人馬一体の走りを提供する。航続距離は中国CLTCモードでBEVモデルが約600km、PHEVモデルが1回の給油で1000km以上を想定している。
なお、EZ-60の発表に際してマツダの毛籠勝弘代表取締役社長兼CEOは、「長安マツダ設立から20年となる今年、マツダと長安汽車の力を集結させた電動車の第2弾をお披露目できたことを大変嬉しく思います。『MAZDA EZ-60』は、クルマ本来の魅力と、進取の気性に富んだ中国のユーザーに向けた先進性を備えた電動SUVです。昨年、中国に導入されご好評をいただいている『MAZDA EZ-6』とともに、競争の激しい中国市場で、マツダ中国ビジネスの新境地を切り拓くことに挑戦してまいります」とコメントしている。