ジャガー・ランドローバーは9月10日、フランクフルトモーターショー2019において新型ランドローバー・ディフェンダーを発表した。
▲ランドローバー・ディフェンダー90 全長4583×全幅1996×全高1969~1974mm ホイールベース2587mm 市場への販売はディフェンダー110を皮切りに、後にディフェンダー90、そして2020年には商用(COMMERCIAL)モデルのディフェンダー110/90をリリースする予定
新型ディフェンダーは基本骨格となる車台に新設計の「D7x」アーキテクチャーを採用し、軽量アルミニウムによるモノコック構造で仕立てる。ねじり剛性は先代のラダーフレーム構造と比べて約3倍の強度を確保した。ボディタイプはホイールベース3022mmのディフェンダー110と同2587mmのディフェンダー90の2タイプを設定。市場への販売はディフェンダー110を皮切りに、後にディフェンダー90、そして2020年には商用(COMMERCIAL)モデルのディフェンダー110/90をリリースする予定。乗用モデルには、アクセサリーパックとしてアドベンチャー(ADVENTURE)/カントリー(COUNTRY)/エクスプローラー(EXPLORER)/アーバン(URBAN)の4種類を用意した。
▲ランドローバー・ディフェンダー110 全長5018×全幅1996×全高1967mm ホイールベース3022mm 写真はホイールアーチプロテクションやエクスペディション・ルーフラック、サイドマウンテッド・ギアキャリアなどを備えたエクスプローラーパック仕様
シャシーは前後とも独立懸架式で構成し、エアサスペンションまたはコイルサスペンションの選択を可能とする。搭載エンジンは1999cc直列4気筒DOHC16Vコモンレール式直噴ディーゼルターボ(200ps/430N・mと240ps/430N・mの2タイプ)と1997cc直列4気筒DOHC16V直噴ガソリンターボ(300ps/400N・m)、2996cc直列6気筒DOHC24V直噴ガソリンターボ(400ps/550N・m)をラインアップ。ガソリンエンジンにはマイルドハイブリッド(MHEV)仕様も用意した。さらに、2020年にはプラグインハイブリッド(PHEV)仕様の追加も予定している。組み合わせるトランスミッションはハイ/ローの切り替えが可能なツインスピード・オートマチック・ギアボックスの8速ATで、駆動機構にはセンターデフを組み込むフルタイム4WD(AWD)を採用。オプションとして、悪路走破性を高めるアクティブ・ロッキング・リア・ディファレンシャルなども設定する。また、ウェイド・プログラムを加えた進化版のテレイン・レスポンス2や新開発のコンフィギュラブル・テレイン・レスポンスを設定してオフロードでの走破性をいっそう高めた。
▲ディフェンダー90のアーバンパック仕様。新型のエクステリアは都会の風景にもよく似合う
エクステリアは切り詰めた前後オーバーハングや直立形状のピラー、ルーフ後方に設けた"アルパインライトウィンドウ"、横開き式のリアゲート、外付けタイプの背面スペアタイヤなど、先代モデルを特徴づけていたエッセンスを新たな造形で仕立てることで、"21世紀仕様"の4×4ルックスを具現化する。数値上(Off Road height)では、アプローチアングルが38度、デパーチャーアングルが40度、ランプブレークオーバーアングルがディフェンダー110で28度、ディフェンダー90で31度を確保。また、最大積載量は900kg、最大ルーフ静荷重は300kg、最大ルーフ動荷重は168kg、最大渡河水深は900mmを実現した。
▲先代モデルの造形要素を継承しながら各部を最新のデザインで構成。先進インフォテインメントシステム「Pivi Pro」を初採用し、より直観的なインターフェースに加えてSoftware-Over-The-Air(SOTA)によるアップデート機能を導入した
インテリアに関しても先代モデルの造形要素を継承しながら、各部を最新のデザインで構成する。特徴的なのは通常は見えないように仕立てる構造物や装具をあえて露出させたことで、これによりオフローダーらしいシンプルさと高い実用性を表現。また、フロア面には耐久性の高いラバーを敷き詰めた。シートのアレンジも訴求点。シフトセレクターをダッシュボード部に配し、センターコンソール部分にシートを追加できる"ジャンプシート"をオプションで設定する(前席3名掛け)。シートレイアウトはディフェンダー110が5シート/6シート(ジャンプシート選択時)/5+2シート(サードシート選択時)を、ディフェンダー90が5シート/6シート(ジャンプシート選択時)を用意。荷室容量はディフェンダー110が1075(サードシート装着時は231)~2380リットル、ディフェンダー90が397~1563リットルを確保した。
▲シフトセレクターをダッシュボードに配置することで、センター部にシートを追加できる"ジャンプシート"をオプションで設定した
気になる日本への導入時期だが、現時点では未定。決まり次第、発表される見込みだ。