マツダは9月20日、マツダ3に続く新世代商品の第2弾となるクロスオーバーSUVの「CX-30(シーエックス・サーティー)」の予約受注を開始した。
▲マツダCX-30・XD・Lパッケージ(4WD) 価格:6SAT330万5500円 全長4395×全幅1795×全高1540mm ホイールベース2655mm 車重1530kg 乗車定員5名 XD系グレードはSKYACTIV-D 1.8のS8-DPTS型1756cc直列4気筒DOHC16Vコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(116ps/27.5kg・m)を搭載する
車種展開は以下の通り。
20S・2WD:6MT239万2500円/6SAT239万2500円
20S・4WD:6MT262万9000円/6SAT262万9000円
20Sプロアクティブ・2WD:6MT261万2500円/6SAT261万2500円
20Sプロアクティブ・4WD:6MT284万9000円/6SAT284万9000円
20Sプロアクティブ・ツーリングセレクション・2WD:6MT273万3500円/6SAT273万3500円
20Sプロアクティブ・ツーリングセレクション・4WD:6MT297万円/6SAT297万円
20S・Lパッケージ・2WD:6MT279万4000円/6SAT279万4000円
20S・Lパッケージ・4WD:6MT303万500円/6SAT303万500円
XDプロアクティブ・2WD:6SAT288万7500円
XDプロアクティブ・4WD:6SAT312万4000円
XDプロアクティブ・ツーリングセレクション・2WD:6SAT300万8500円
XDプロアクティブ・ツーリングセレクション・4WD:6SAT324万5000円
XD・Lパッケージ・2WD:6SAT306万9000円
XD・Lパッケージ・4WD:6SAT330万5500円
Xプロアクティブ・2WD:6MT329万4500円/6SAT329万4500円
Xプロアクティブ・4WD:6MT353万1000円/6SAT353万1000円
Xプロアクティブ・ツーリングセレクション・2WD:6MT341万5500円/6SAT341万5500円
Xプロアクティブ・ツーリングセレクション・4WD:6MT365万2000円/6SAT365万2000円
X・Lパッケージ・2WD:6MT347万7100円/6SAT347万7100円
X・Lパッケージ・4WD:6MT371万3600円/6SAT371万3600円
なお、販売開始時期に関しては、SKYACTIV-G 2.0搭載機種の20S系グレードおよびSKYACTIV-D 1.8搭載機種のXD系グレードは本年10月24日より、SKYACTIV-X 2.0搭載機種のX系グレードは2020年1月以降を予定する。
CX-3とCX-5の中間に位置する新世代クロスオーバーSUVのCX-30は、「人生の幅や世界観を広げるクロスオーバー」を商品コンセプトに開発される。具体的には、見る人の感性を刺激するデザイン、どこへでも気軽に出かけられる機動性、大切な人とゆったりと過ごすことができる上質な室内空間、誰もが安心して運転を楽しめる安全性能といった内容の創出を目指した。
▲4WD機構にはGベクタリングコントロール(GVC)との協調制御を組み込んだ進化版の「i-ACTIV AWD」を採用。トラクションコントロールシステム(TCS)との協調によって接地輪への駆動力伝達を最大化する新開発のオフロード・トラクション・アシストも導入した
エクステリアについては、シンプルな造形と光の移ろいにより生命感と上品な美しさを表出する"魂動デザイン"の哲学に基づき、ボディ上部にスリムで伸びやかなプロポーション、下部に幅広のクラッディングパネルを配して、SUVらしい力強さと安心感を同時に表現する。また、ショルダー部は書道の筆づかいの動きに着想を得てフロントフェンダーからリアタイヤへとスピード感ある弧を描き、ひと筆書きの強い光で躍動的な動きを演出。さらに、その下のボディ面はクルマの動きとともに周囲の景色がS字型に揺らめきながら映り込む、光の移ろいを具現化した。
外板色は全8色をラインアップ。「カラーも造形の一部」と考え開発されたソウルレッドクリスタルメタリックとマシーングレープレミアムメタリックに加え、マツダ3で新開発のポリメタルグレーメタリックも設定した。
ボディ寸法に関しては、混雑した市街地や縦列駐車などでも取り回しができる全長として4395mm、立体駐車場を気軽に使える寸法として全高1540mm、全幅1795mmに設定。クロスオーバーSUVとして最低地上高175㎜を確保しながらも、地面から着座位置までの高さを最適化し、前後の席で自然な乗降性を確保した。
▲ボディ上部にスリムで伸びやかなプロポーション、下部に幅広のクラッディングパネルを配してSUVらしい力強さと安心感を同時に表現。また、ショルダー部は書道の筆づかいの動きに着想を得てフロントフェンダーからリアタイヤへとスピード感ある弧を描き、ひと筆書きの強い光で躍動的な動きを演出した
内包するインテリアは、コクピット部をドライバー中心に表示機器や操作スイッチ等を左右対称にレイアウトし、それらをドライバーへ向けて正対させるように配置してクルマとの一体感を強めた心地よい"包まれ感"を創出する。また、助手席側はメーターフードを起点にドアトリムまで美しくカーブを描くウイング状のフード造形を採用。前席乗員を包み込むようなデザインによって、コクピットとは対照的に居心地のよさと安心感を演出した。同時に、ウイングの縁部分の縫製や末端部に金属加飾を施し、室内全体の上質さを引き立てている。
▲コクピット部をドライバー中心に表示機器や操作スイッチ等を左右対称にレイアウトし、それらをドライバーへ向けて正対させるように配置してクルマとの一体感を強めた心地よい"包まれ感"を創出する
キャビンスペース自体に工夫を凝らしたことも訴求点だ。前席は乗員間の間隔をCX-5と同等に広く確保するとともに、幅広のセンターアームレストおよびドアアームレストを組み込んで快適な着座感を提供。一方で後席は、前席との距離を長めに取るとともに、着座位置の高さとフロア高を最適調整することで、大きな体格の乗員でも余裕を持って着座できる頭上空間を実現する。また、全席の着座位置と距離を徹底的に見直し、1人ひとりのスペースを確保しつつ、会話のしやすい室内空間とした。
▲前席は乗員間の間隔をCX-5と同等に広く確保するとともに、幅広のセンターアームレストおよびドアアームレストを組み込んで快適な着座感を提供。一方で後席は前席との距離を長めに取るとともに、着座位置の高さとフロア高を最適調整することで大きな体格の乗員でも余裕を持って着座できる頭上空間を確保した
ラゲッジスペースについては、大型ベビーカーと旅行用バッグなどを同時に積載できる430リットルの容量と1020mmの開口幅を確保し、さまざまな場面で使いやすい荷室を実現。また、開口部下端の高さを地上から731mmに設定し、大きな荷物や重たい荷物の積み降ろしでも体への負担が最小限となるように作り込んだ。さらに、パワーリフトゲートを20Sグレードを除くすべての機種に標準設定。同時に、リアゲートを開閉するダンパーの一部パーツを樹脂製にするなど、滑らかな動きと静かな作動音を実現した。
パワートレインはSKYACTIV-G 2.0(PE-VPS型1997cc直列4気筒DOHC16V直噴ガソリン、156ps/20.3kg・m)、SKYACTIV-D 1.8(S8-DPTS型1756cc直列4気筒DOHC16Vコモンレール式直噴ディーゼルターボ、116ps/27.5kg・m)、SKYACTIV-X 2.0(詳細スペックは後日公表)の3機種を設定。トランスミッションはSKYACTIV-G 2.0とSKYACTIV-X 2.0にSKYACTIV-DRIVEの6EC-ATおよびSKYACTIV-MTの6MT、SKYACTIV-D 1.8にSKYACTIV-DRIVEの6EC-ATを組み合わせる。駆動機構には2WD(FF)のほかに、Gベクタリングコントロール(GVC)との協調制御を組み込んだ進化版の4WDシステム「i-ACTIV AWD」を採用。AWDには、トラクションコントロールシステム(TCS)との協調によって接地輪への駆動力伝達を最大化する新開発のオフロード・トラクション・アシストも導入した。
▲パワートレインはSKYACTIV-G 2.0とSKYACTIV-D 1.8のほか、ディーゼルエンジン並みの高圧縮比で薄い混合気に着火させる次世代ガソリンエンジンのSKYACTIV-X 2.0(写真)を設定した
基本骨格に関しては、新世代車両構造技術「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE(スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー)」を採用したことが注目ポイントだ。クルマに乗っているときにも人間に備わったバランス能力を発揮できる状態を作り出すために、シートやボディ、シャシーを連携させながら人間の特性に基づいた作り込みを徹底追求し、違和感や不安感、不快感のない、人間の感覚にフィットした乗り心地と操縦安定性を具現化。シートについては骨盤をしっかり立てると同時に、シートバック上部で胸郭重心を支えることで、脊柱のS字カーブを維持できる構造を採用する。同時に座面やシートバックの形状、シートのバネ定数を最適化。歩行時のように、無意識のうちにバランスをとって頭部を安定させるようにアレンジした。また、剛性とエネルギー伝達効率をさらに高めたボディ構造により、ダンパーやタイヤの機能を最大限に発揮できるように設計。さらに、路面からのエネルギーを特定の部位へ集中させ、エネルギーを吸収させる効果を持たせた減衰構造により、騒音の原因となる振動を効果的に低減した。
一方、懸架機構には専用セッティングの前マクファーソンストラット/後トーションビームを採用。マツダ3で新たに導入した技術や構造をもとに、高めの車高に合わせてロアアームの角度やロールセンター高を最適化し、"意のままのコントロール性"をより精密に、かつ自然に楽しめる操縦安定性を実現した。
予防安全技術の拡充にも抜かりはない。「MAZDA PROACTIVE SAFETY(マツダ・プロアクティブ・セーフティ)」の考え方に基づき、わき見や居眠りを検知して警告する「ドライバー・モニタリング」、追従走行機能とステアリングアシスト機能により安心・安全な運転をサポートする「クルージング&トラフィック・サポート(CTS)」など、最新の安全技術「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」を鋭意採用する。また、移動時間が心地よくなる空間の創出を狙って、騒音や振動を小さくするとともに、乗員が感じる音や振動を感覚に沿って変化させていくことで居心地の良さを感じられる静粛性を実現。さらに、音響システムとして、各スピーカーの位置と方向を刷新して必要な音だけが心地よく耳に届くオーディオシステム「Mazda Harmonic Acoustics(マツダ・ハーモニック・アコースティックス)」(8スピーカー)を標準設定し、加えて音の立体感や明瞭度を磨き上げたBoseサウンドシステム(12スピーカー)をメーカーオプションで用意した。
コネクティビティに関しては、すべての機種に車載通信機を標準設定したことがトピック。コネクティッドサービスとスマートフォンアプリ「MyMazda(マイ・マツダ)」との連携による利便性の向上や緊急通報サービスの提供などにより、24時間さまざまな場面でユーザーをサポートし、CX-30と過ごす毎日をより快適で安全に、かつ楽しくするようアレンジした。