声だけで操作・案内するカーナビ、と聞いたときは、どんな製品なのか、正直想像もできなかった。そして実際にパイオニアのNP1を目の前にしても、モニターが付いていないので、どうやって道案内してくれるのか、不思議でもあり、ある意味使ってみるのが楽しみになった。
というわけで、さっそくNP1を編集部が所有するロードスター号に装着して、いろいろと試してみることにした。
まずは、あまり説明書などを読まない状態で使い始める。
「NP1(エヌピーワン)、筑波サーキットに行く」といきなりこちらから話しかけてみる。するとNP1は「考え中です……東北道を通るルートをご案内します」とすぐさま言葉での道案内を始めてくれたのだ。
これまで純正カーナビを含め、いろんなカーナビに触れてきたが、基本的にはモニターを優先して見ながら、それに音声で補助的に道案内してくれるというものが当たり前だっただけに、本当に声だけでナビできるのか、不安に感じるところもあった。しかし、音声だけでもとてもわかりやすく案内してくれる。
たとえば、次に右に曲がる道を走っているときには「右端の車線を進んでください」と優しくアドバイスしてくれる。また、曲がる場所が近づいて来たら「2つ先の信号を左です」など、実にタイミングよくアナウンスしてくれる。実際にモニターがなくても、まったく道に迷わずに、目的地に到着できた。
ただ、ここで気になったことも。目的地に間違いなく到着することは理解できるのだが、NP1が音声案内してくれている道は最短のルートなのか、お金が最安で行ける高速道路を通ってくれているのか……。調べてみると、NP1はスマホアプリ「My NP1(マイエヌピーワン)」とリンクさせることできるという。音声+スマホモニターを連携させれば、目的地までどんなルートを通って行くのかが確認できるでの安心だ。
NP1のカーナビ以外のもうひとつ大事な役割は、クラウドドライブレコーダー機能だ。前後にひとつずつカメラを備えているので、万が一のトラブルがあったときにもクラウドに保存し、スマホで確認できるので安心だ。また後方車が異常接近したときにも通知する機能も備えており、“あおり運転”の被害を抑制することもできそうだ。
SIMカードを標準で装備しており、ドコモ・インカー・コネクトを契約すれば、WiFiスポット機能にも対応するので、車内でも自由にWiFiを使うこともできる。
これ以外にもNP1の機能は多数あるので、それは別の機会に紹介したい。