車内・家庭に常備して安心。汚れない消火器具FSSは人体にも無害

車内・家庭に常備して安心。汚れない消火器具は人体にも無害

 2013年のF1韓国GP。F1ファンにとっては忘れられない事件が起きたレースだった。レッドブル・ルノーのマーク・ウェバー選手のマシンが追突されて炎上。鎮火にあたったマーシャルが粉末式の消火器を使ったため、レッドブルのマシンは大損害を被ったのだった。二酸化炭素消火器を噴射して消火し、再利用できるパーツは再利用するという通常の対応ができなかったのである。

 消火活動は迅速かつ的確に行う必要があるが、実際の炎を前にして消火剤が粉末なのか二酸化炭素なのかを判断したり、普通火災(A火災)なのか、油火災(B火災)なのか、それとも電気火災(C火災)なのかを判断したりするのは難しい。

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 そうした点で、消火活動に不慣れな一般ユーザーにとって、株式会社TCLが販売するファイヤーショーカスティック(FSS)は注目に値する消火器具である。消火剤は不活性ガス(カリウムの微粒子と窒素と水蒸気)で、消火対象を汚損させる心配がなく人体にも無害。消防法上の「消火器」には該当しないが、総務省消防庁は「消火具」として公認している。

 消火剤3㎏程度のABC消火器(前出のABC火災に対応、10型)の場合、噴射時間は15秒前後。強力な消火剤を使っているので、噴射時間は短い。しかし、不慣れな場面で15秒とは短いようにも思える。その点FSSは100秒噴射タイプ(FSS100SEC./1万9800円)と50秒噴射タイプ(FSS50SEC./1万7600円)の2種類をラインアップ。落ち着いて消火作業に当たれる。

 噴射時間の長いFSS100SEC.のサイズは全長33cm、太さ4cm、重量365g。FSS50SEC.は同27cmと3.5cm、215gと非常にコンパクトにデザインされている。

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 一般的な乗用車には消火器の搭載は義務付けられていないが、万一の場合に備えてFSSを車内に常備しておくと安心。保管温度は-50度〜+80度なので、グローブボックスなど直射日光が当たらない場所に保管しておけばいい。標準使用期限は15年間。一般的な消火器(標準使用期限10年)よりも使用期限が長い点もメリットだ。

 消防庁は「車両火災を防ぐポイント」として、車内に火災の原因になるものを放置しないことを推奨。ライターやスプレー缶などは高温下で破裂・発火する恐れがあると指摘している。ペットボトルや芳香剤、吸盤などがレンズの働きをする恐れがあることや、モバイルバッテリーなどリチウムイオン電池を含む製品も発火の原因になるという。冠水した道路は走らず、車両に浸水があった場合は点検を受けて安全を確認する必要がある。ボディカバーは防炎製品を利用することを推奨している。

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