ポルシェがサーキット走行での性能を向上させる911GT3と718ケイマンGT4向けのパフォーマンスキットを日本で発売

ポルシェがモータースポーツ界で世界的な評価を確立したドイツのレーシングチームであるマンタイレーシングとタッグを組んで開発した、サーキットでの走行性能を向上させるアップグレードキット「ポルシェマンタイパフォーマンスキット」を日本でリリース。対象車は992前期型の911 GT3と911 GT3ツーリング、718ケイマンGT4 RS、718ケイマンGT4の4車種。製品としてはエアロダイナミクスパッケージや専用サスペンション、ブレーキラインセット、ホイールセットなどを設定

　ポルシェ ジャパンは2024年10月5日、サーキットでの走行性能を向上させるアップグレードキット「ポルシェマンタイパフォーマンスキット（PORSCHE Manthey Performance Kit）」を日本で発売した。対象車は992前期型の911 GT3と911 GT3ツーリング、718ケイマンGT4 RS、718ケイマンGT4というGTモデルの4車種だ。

▲ポルシェがサーキットでの走行性能を向上させるアップグレードキット「ポルシェマンタイパフォーマンスキット」を日本でリリース。911シリーズでは992前期型の911 GT3（写真・上）と911 GT3ツーリング（同・下）が対象

　ポルシェは過去四半世紀にわたってニュルブルクリンクの耐久レースにて通算54勝を挙げ、2024年シーズンのFIA世界耐久選手権ではLMGT3クラスのドライバーおよびチームの両タイトルを最終戦を待たずして獲得するなど、モータースポーツ界で世界的な評価を確立しているドイツのレーシングチームのマンタイレーシング（Manthey-Racing GmbH）とタッグを組んで、ポルシェ モータースポーツのGTワークスレース運営のほか、純正アクセサリーを手がけるポルシェ テクイップメントを通じて、マンタイレーシングが開発したパフォーマンスキットを販売している。とくに、マンタイレーシングチームがレースで蓄積してきた専門的な知識と技術を駆使して開発した、GTモデル向けの「ポルシェマンタイパフォーマンスキット」は、サーキット走行を楽しむスポーツ志向のポルシェユーザーから絶大なる支持を集めている。このアップグレードキットが、いよいよ日本でリリースされることとなった。

▲ポルシェマンタイパフォーマンスキットはモータースポーツ界で世界的な評価を確立したドイツのレーシングチームであるマンタイレーシングとタッグを組んで開発。718シリーズでは718ケイマンGT4 RS（写真・上）と718ケイマンGT4（同・下）が対象

　製品としてはエアロダイナミクスパッケージや専用サスペンション、ブレーキラインセット、ホイールセットなどを設定する。まず992前期型の911 GT3では、より大型のフロントリップ、最適化された形状と特徴的なフラップ、アンダーボディの追加エアガイドエレメント、フローを最適化した新しいリアデフューザー、サイズアップしたカーボンファイバー仕上げリアウイング、カーボンファイバー製エアロディスクを配したリアホイールなどで構成するエアロダイナミクスパッケージ、サーキットおよびビークルダイナミクステスト台での大がかりな実験を行い、パフォーマンス、走行性、また快適性に関しても完璧なセットアップを施したネジ式サスペンション（フロントアクスルリフトシステム装備および非装備の両方を設定）、よりダイレクトにペダルにフィードバックを伝え、それに伴いレスポンス時間も短縮したスチールスリーブ付きブレーキラインセット、レッドのサーキット走行用けん引フック、レッドとホワイトのマンタイのロゴが入ったカーボンマット製のイルミネーション付きドアエントリーガードなどを設定。また、ホイールセットとして20／21インチ 911GT3ホイールセット（ブリリアントシルバー／サテングロスブラック／ダークシルバー）と20／21インチ 911マンタイ軽量ホイールセット（ブリリアントシルバー／サテングロスブラック／ダークシルバー／ネオジム）を選択可能とした。

▲992前期型の911 GT3では、新しいエアロダイナミクスおよびシャーシ構成部品の使用、ブレーキシステムの改良、およびオプションのマンタイ軽量ホイールセットの導入により、サーキット特性を総合的に最適化。ニュルブルクリンク北コースの20.8kmでラップタイム6分55秒737をマークする

　992前期型の911 GT3ツーリングについては、リアスポイラーがなくても実現できる洗練されたエアロダイナミクスを実現したことがトピック。より大きくなったフロントリップやアンダーボディの補助的エアガイドエレメント、フローを最適化したカーボンファイバー製のリアデフューザーなどで構成するエアロダイナミクスパッケージ、パフォーマンスと快適性を高次元で両立させたネジ式サスペンション、よりダイレクトにペダルにフィードバックを伝え、それに伴いレスポンス時間も短縮したスチールスリーブ付きブレーキラインセット、サーキット走行用けん引フック、レッドとホワイトのマンタイのロゴが入ったカーボンマット製のイルミネーション付きドアエントリーガードなどを設定。また、ホイールセットとして20／21インチ 911GT3ホイールセット（ブリリアントシルバー／サテングロスブラック／ダークシルバー）と20／21インチ 911マンタイ軽量ホイールセット（ブリリアントシルバー／サテングロスブラック／ダークシルバー／ネオジム）を用意した。

▲911 GT3ツーリングではリアスポイラーがなくても実現できる洗練されたエアロダイナミクスを提示。すべての構成部品はヴァイザッハのポルシェ開発センターのビークルダイナミクステスト台および高性能風洞、またニュルブルクリンクのノルドシュライフェで集中的に調整テストされる

　718ケイマンGT4 RSに関しては、専用デザインのフロントフラップやフロントディフューザー、ホイール部のエアガイドエレメント、より迎角を高くしたカーボンファイバー製リアウイング、クリアコートカーボンで補強したリアゲート内側、カーボンファイバー製エアロディスクを配したリアホイールなどで構成するエアロダイナミクスパッケージ、専用のインサートを組み込んだサイドのエアインレットグリル、サーキットおよびビークルダイナミクステストでの実験を通してセットアップしたコイルオーバーサスペンション、よりダイレクトなフィードバックをペダルに伝えるスチールスリーブ付きブレーキラインセット、カーボンマット製のイルミネーション付きドアエントリーガードなどを設定。また、カーボンファイバー製ルーバーとカーボンファイバー製リアダックテールアタッチメントをオプションで用意している。

▲718ケイマンGT4 RSでは新しいエアロダイナミクスとシャーシ構成部品の採用、ブレーキシステムの改良などを実施。ニュルブルクリンク北コースの20.8kmでラップタイム7分3秒121をマークする

　そして718ケイマンGT4では、レーストラックの要件に合わせてさらに最適化されたフロントおよびアンダーボディの補助エアガイドエレメントやカーボンファイバー製ガーニー、新しいウイングホルダーなどで構成するエアロダイナミクスパッケージ、専用のインサートを組み込んだサイドのエアインレットグリル、サーキットおよびビークルダイナミクステストでの実験を通してセットアップしたコイルオーバーサスペンション、よりダイレクトなフィードバックをペダルに伝えるスチールスリーブ付きブレーキラインセット、カーボンマット製のイルミネーション付きドアエントリーガードなどを設定。また、前後2つのけん引フック（レッド、ブラック、イエロー）も選択可能としている。

▲718ケイマンGT4ではレーストラックの要件に合わせてさらに最適化されたエアロダイナミクスパッケージやコイルオーバーサスペンション、スチールスリーブ付きブレーキラインセットなどを設定する