パナソニック・エレクトリックワークス社は3月25日、「おうちEV充電サービス」アプリの提供を開始した。これは「より多くのお客様がお得かつ便利にEVをご利用いただけるように」との思いからスタートしたサービスである。
パナソニックは法人などに対する充電関連サービスは着手していたが、個人ユーザーを対象にしたサービスはこれは最初になる。EVに乗り換えたら、燃料代と電気代を比較してどれくらい料金に違いが生まれるのか。EVに乗り換える前に誰もが確認しておきたいポイントが、このサービスで明らかになるからうれしい。
アプリをスマホにインストールして、会員登録をすれば誰が無料で利用できる。これからEVを購入しよう、と検討しているユーザーにはEV乗り換えシミュレーション/下取りシミュレーションが役立つ。ガソリン車から電気自動車に乗り換えた場合に節約できる光熱費がわかるとともに、現在乗っているガソリン車の下取り価格のシミュレーションができる。
このアプリは「充電管理・充電レポート」を通じて過去の充電実績が確認できるほか、「電気料金プランシミュレーション」を使えば、現在の電気契約プランを別のプランに切り替えた場合の料金比較ができる。
パナソニックの資料によれば、EVユーザーの97%が戸建て住宅に住んでいる。そしてEV購入後に電気料金プランを見直したユーザー約30%で、見直し派の約92%が「年間1万以上も電気料金が安くなった」というのである。アプリを利用して最適の電気料金プランが契約できればいうことなし。そして、EVに切り替えた際に自動車保険の見直しも、というユーザーのために自動車保険を紹介するメニューも用意されている。
EVライフに最適な料金プランといえば、深夜料金を利用したタイプが思い浮かぶ。確かに深夜の時間帯の電気料金が割安に設定されているプランを利用して、深夜帯にEVを充電するスタイルは電気料金の抑制に有効だ。しかし、それが全員に当てはまるとは限らない。
充電で節約を考えるなら、IoT EVコンセントの利用が見逃せない。IoT制御モジュールとEV充電コンセントを組み合わせることで、充電が安いプランを契約している人は、夜間や昼間の充電制御(充電時間の指定)ができるので充電料金が高い時間に充電する場合と比べて安くなる。
お得といえば、ポイ活を設定している点が見逃せない。たとえば、●月●日までに●kWh自宅で充電すれば●ポイント、というようにミッションとポイントが設定されている。ミッションは充電に限らず、EV関連のレクチャーを確認する内容なども設定されている。
アプリには充電スポットをガイドするメニューなども用意されており、購入前から購入後までユーザーのEVライフをトータルでサポートする工夫がなされている。EV購入のシミュレーションでエネルギー関係のランニングコストがどう変化するのか。ぜひ一度トライしてみてほしい。