約3年間に渡るアストンマーティンの技術者との密接なコラボレーション。その結晶として、新モデルDBXへ向けて3種類のタイヤが誕生したことをピレリが明らかにした。
▲アストンマーティン初のSUVであるDBX 専用のピレリタイヤを装着する
アストンマーティンが放ったニューモデルのDBX。アストンマーティン初のSUVで、先日、ジャパンプレミアを果たした話題のモデルだ。この新型モデルに、アストンマーティンが供給するタイヤは3タイプ。スポーツ走行用の「P ZERO」、オフロード用の「SCORPION ZERO AS」、そして氷雪路面用の「SCORPION WINTER」だ。
▲アストンマーティンの要望に的確に対応 新モデルDBXへ向けて3種類のタイヤが誕生
【P ZERO】
専用に開発された「P ZERO」は、アストンマーティンDBXの性能を最大限に引き出す。GTカー用コンパウンドに由来するDBX用「P ZERO」は、V8ターボのパワーを最大限に引き出し、極限のグリップを提供。タイヤ構造内部の0度ベルトは、快適性を向上させるステアリング感覚を提供する新たなハイブリッド素材を使用する。さらに、軽量化を実施し、転がり抵抗と燃費の低減も図られた。
【SCORPION ZERO AS】
DBSのオフロード走行用に設計。アストンマーティンのゴールは、アストンマーティンらしさを具現化する性能や感動を維持しつつ、できる限り汎用的な車を提供することによって、顧客の可能性を広げること。この目的の達成に向けて、オフロード性能を最大限に引き出すため、トレッドパターンを再設計した。接地面の外側方向にブロックが追加されたトレッドパターンは、トリッキーなコンディション下でグリップを向上させる。
【SCORPION WINTER】
マイナス30度のエクストリームなコンディション下でも最大限の性能を発揮できるように最適化。ピレリは、ウィンターコンディションにおいても最高のステアリング感覚を提供できるように、タイヤカーカスを構成する素材をリファイン。その結果、DBXの性能を活かしたドライビングが冬でも可能に。
▲DBX用タイヤの登場でアストンマーティン全モデルの50%がピレリタイヤをOEタイヤとして装着
ピレリが掲げる「パーフェクトフィット戦略」の証である共同開発。多様なコンディション下での路面テストへ移行する前に、ラボラトリでのテストから開始した。アストンマーティンDBX専用ピレリタイヤのウェットウェザー性能は、ミラノ近郊のVizzolaに位置するピレリのテストトラックで磨き上げられ、また、氷雪路面での性能は、スウェーデンのFleurhedenに位置するピレリのウィンターテストで仕上げられた。さらに、卓越した性能は、高速サーキットとして名高い南イタリアのナルド・サーキットで開発。最終的な検証は、究極のテストコースと言えるドイツのニュルブルクリンク北コースで行っている。