ケータハムのEVクーペのコンセプトカー「プロジェクトV」に液浸冷却バッテリーパックを採用

ケータハムが新しい電気自動車クーペのコンセプトモデル「プロジェクトV」の試作車に台湾シン・モビリティーが開発した最先端の車載バッテリー冷却技術である液浸冷却バッテリーパックを採用することを発表。バッテリーセルを誘電性の液体に浸す液浸冷却技術によって迅速かつ均一な放熱で高い安全性を誇り、最大200Wh/kgというトップクラスのエネルギー密度を実現

 VTホールディングスおよび傘下の英国ケータハム(Caterham EVo Limited)は2024年12月9日、ケータハムの新しい電気自動車クーペのコンセプトモデル「プロジェクトV」の試作車に台湾シン・モビリティー(Xing Mobility Inc.)が開発した最先端の車載バッテリー冷却技術である液浸冷却バッテリーパックを採用すると発表した。

▲ケータハムの新しい電気自動車クーペのコンセプトモデル「プロジェクトV」の試作車に台湾シン・モビリティーが開発した最先端の車載バッテリー冷却技術である液浸冷却バッテリーパックを採用すると発表

▲ケータハムの新しい電気自動車クーペのコンセプトモデル「プロジェクトV」の試作車に台湾シン・モビリティーが開発した最先端の車載バッテリー冷却技術である液浸冷却バッテリーパックを採用すると発表

 

 プロジェクトVはケータハムが英国のスポーツカーブランドとしての近未来を見据えた、全く新しいデザインランゲージを提示するコンセプトカーで、Light-weight、Simple、Fun-to-Driveというケータハムのドライビングプレジャーを最重視するDNAを受け継ぐEVスポーツクーペに位置する。同車は2023年7月開催の英国グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで世界初公開。2024年1月開催の東京オートサロンにも出展される。車両デザインは、ケータハムの新しいチーフデザイナーであるアンソニー・ジャナレリ氏が担当。電動パワートレインの搭載を前提に新進のクーペスタイルを構築し、既存のセブンシリーズとは一線を画すビジュアルだが、軽さやシンプルさ、そしてドライバーにフォーカスした体験というケータハムのコアバリューは、セブンシリーズと同様に堅持しているという。また、このプロジェクトには日本のヤマハ発動機が参画し、パワートレインの主要部に当たる「eアクスル」を独自に開発し、その試作品をプロトタイプ車両向けに供給。さらに、車両の運動制御においてもヤマハの技術・知見を提供する。現在は量産・市販化に向け、ケータハムと東京アールアンドデー(東京R&D)がプロトタイプ車両の開発・製作を鋭意進めている。

▲シン・モビリティーが開発した液浸冷却バッテリー「IMMERSIO™ Cell-to-Pack (CTP) 」。バッテリーセルを誘電性の液体に浸す液浸冷却技術によって迅速かつ均一な放熱で高い安全性を誇り、最大200Wh/kgというトップクラスのエネルギー密度を実現する

▲シン・モビリティーが開発した液浸冷却バッテリー「IMMERSIO™ Cell-to-Pack (CTP) 」。バッテリーセルを誘電性の液体に浸す液浸冷却技術によって迅速かつ均一な放熱で高い安全性を誇り、最大200Wh/kgというトップクラスのエネルギー密度を実現する

 

 そして今回、EV主要コンポーネントである駆動用バッテリーにシン・モビリティーが開発した液浸冷却バッテリー「IMMERSIO™ Cell-to-Pack (CTP) 」の搭載が決まった。同バッテリーは、優れた放熱性、安全性、そして高エネルギー密度を特徴としたバッテリーパックで、バッテリーセルを誘電性の液体に浸す液浸冷却技術によって迅速かつ均一な放熱で高い安全性を誇り、さらに最大200Wh/kgというトップクラスのエネルギー密度を実現する。ちなみにシン・モビリティーは、2015年に設立された台湾に生産工場を持つバッテリーパックメーカーで、液浸冷却バッテリー技術における世界的な先進企業に位置。日本ではエッチ・ケー・エスとEV事業における戦略的協業を展開している。

 なお、VTホールディングスは最新のプロジェクトVを2025年1月開催の東京オートサロン2025に出展すると予告している。

▲最新のプロジェクトVは2025年1月開催の東京オートサロン2025に出展予定

▲最新のプロジェクトVは2025年1月開催の東京オートサロン2025に出展予定

 

SNSでフォローする